「フォトマネーぼったくり」とは…?インドのぼったくり事情と回避法を大調査
2014/07/07 09:00
ぼったくり…。これは、“店側の客への不正行為で商品やサービスを相場を大幅に上回る価格で提供し、客を欺くこと”を指す言葉ですが、あなたも身に覚えがあるのではないでしょうか? 特に日本人は、世界的にも『お金を持っていて押しに弱い』というイメージがあるためか、旅行に行く先々でぼったくられたという悲痛な叫びを耳にします。
そのなかでも特にぼったくりの被害報告を受けるのが、みんな大好きインド。筆者も渡航前に『ぼったくりには気をつけてね!』と多くの人に言われたほど、ぼったくりのイメージが強いのでしょう。そこで、インド在住・旅行経験者約50名への調査をもとに、インドぼったくり事情のリアルに迫りました。
■そこまでぼったくる!? インドぼったくり事情
※ルピー:インドの通貨単位。1ルピー = 1.70776768 円
インドの三輪タクシー『リキシャー』。安価で街中を走っているため、日常生活や観光する際の移動手段としてもなくてはならない存在でありながら、この乗車をめぐるぼったくり被害が多数報告されています。
「リキシャーに乗る前は『30ルピーでいいよ!』と言っていたのに、走り出したら300ルピー請求された」
「100ルピー渡しても断固としておつりをくれず、そのままリキシャーは走り去っていった」
特に観光客は、ぼったくりの恰好の餌食になりやすいとのこと。
「落ちるタトゥーの『ヘナ』をしてもらおうと思って、1000ルピーで施してもらったんです。だけどあとから相場だと200ルピーくらいだと聞いて…このヘナを見る度に悲しみがこみ上げます」
「駐車場で1500ルピーのコットンTシャツを売りつけられたので、根切り合戦ですよ。それでも500ルピーまでしか下げようとしないので、断って車を走らせたら『200ルピー!』と叫びながら走って追いかけてきて。その根性を買いました」
ぼったくる方も必死なんですね…。そして、ぼったくりの魔の手は、日常生活にも及びます。
「ベッドのマットレスを買いにいったら、インド人だと1500ルピーで買えるものを3000ルピーふっかけられた」
「美容室で髪を切った時に『マッサージしますか?』と聞かれて、肩たたきくらいだろうと思って頼んだんです。すると大掛かりなマッサージの機械が出てきて、指の先まできっちり1時間くらいマッサージされて…もちろんお金が発生しました(笑)」
そしてやはり、0(ゼロ)の概念を発見したインド人というだけあって、感心するレベルのぼったくりもあるようです。
「サリーを着たお母さんが赤ちゃんを抱っこしてて、笑顔で『フォト、フォト』と言っているから撮ってあげたら、お金を請求された」
「パーキングエリアで止まっていたら、車の窓にサルが飛びついてきて。おもしろいから写真撮ったら、飼い主らしきインド人が『フォト! マネー!』と言ってすごい勢いでドア開けようとしてきた…もはや恐怖」
フォトマネー、これは新手のビジネスですね……。
「ここまで日本人はぼったくられてしまうの!?」と、たくさんの被害報告を目にして恐怖を感じている方も多いでしょう。そんなあなたにとっておき情報、インドでもぼったくられない方法をお教えします!
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■インドでもバッチリ? ぼったくり回避法
最近インド人にインド人だと間違えられたSさんは、長期滞在で学んだぼったくり回避法を教えてくれました。
1:まずは相場を知ること
インドのマーケットなどで売られる商品は、ほとんどがインド人値段と外国人値段に分かれているそう。インターネットや周りのインド経験者に聞いて、事前情報を入れておくのがベターです。「なめられてんな」「ふっかけられてんな」という時に請求された額の、半分が通常の外国人値段と覚えておくと便利かもしれません。
2:場所に気をつける
観光地はぼったくりの宝庫です。観光客もあまり知らないローカルな場所だと、同じ商品でもさらに安くなっているとのこと。よくあるものなら、より厳選して買う場所も選ぶべきなのですね。
3:折れない姿勢、強気でぶつかる
実はインド人も押しに弱い。『ぼったくられてたまるかゴルァ!』という勢いで迫ればだいたい譲ってくれます。加えてインド人は小柄な人が多いので、自分より大柄な人から強気でものを言われると萎縮します。大柄な男性と共に行動していると、被害にも遭いにくくなるかもしれません。(※筆者もサルぼったくり被害に遭いましたが、ひたすらにインド人を睨みつけて退散させました)
インド長期滞在になると、菩薩の心が芽生えるといいます。「ぼったくり…されたのかもしれないけど覚えてないや!」という人が多くいることも事実です。ぼったくられても笑い飛ばせるくらいが、もしかしたらインドを楽しめる方法なのかもしれません。
(文/しらべぇ海外支部・みやけよう)