山手線でこんなに違った 有楽町と御徒町では時給300円、ビール価格に100円の差

物価や人件費には大きな格差があり、時給と物価を巡るドラマが日夜、繰り広げられていたのです。

2014/08/03 18:00

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データを使ってちょっとだけ未来の判断材料を提供する、かっこ株式会社の成田です。これまで、東京・山手線沿線をひとつの材料に、生ビールの価格や時給の格差について分かったことを「しらべぇ」でもお伝えしてきました。

今回はその総まとめとして、時給や生ビール中ジョッキの値段から見えてきた、沿線の特徴を一刀両断、語ってしまおうと思います。



 

■「エグゼクティブ山の手」と「みんなのショッピングタウン」

今回は、データから山手線の沿線を4つの大きなグループに分けてみることにしました。先ずは、有楽町、恵比寿、代々木や原宿などの「エグゼクティブ山の手」エリア。ここは生ビールの価格が高く、時給も高い傾向にある一帯。

最も求人広告で多く見かける時給は1300円、生ビール中ジョッキの価格は600円です。ビジネスやファッションなどで洗練された街のイメージが、時給や物価にも現れています。

対して、100円あまり生ビールが安く飲めるものの、時給は1300円のラインを維持、販売系の求人を中心にもっとも求人需要が大きいグループが、新宿や池袋、渋谷に代表される「みんなのショッピングタウン」です。ここは都内でも高い時給を手にしつつ、街での飲食も比較的リーズナブルに楽しめる、東京を代表する繁華街だと言えます。


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■「THE下町」と「下町セレブリティ」

これに対して、求人の総数がぐっと少なく、飲食系の求人が中心の「THE下町」に属するのは、神田、巣鴨、高田馬場などの街。このゾーンでの求人の時給は1000円ですが、駅によっては生ビール中ジョッキが500円を下回る価格で提供されるケースも多く、非常に庶民的なエリアです。

一方、時給は下町的な1000円程度でありながら、生ビール中ジョッキの値段は550円以上と、物価だけ高く付くのが、目黒、五反田などに代表される「下町セレブリティ」エリア

こちらも求人の32%は飲食系ですが、もらえる時給に対して、高い値段で生ビールを堪能しているプチ贅沢庶民が集まるエリアになっています。


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■時給で飲めるビールに大きな差が

比較すると「エグゼクティブ山の手」と「THE下町」は時給で300円程度の差があり生ビール価格でも100円ほどの差が付く対照的な関係にあることが分かりました。

同様に「みんなのショッピングタウン」と「下町セレブリティ」とで比較した場合には、4時間働いて得られた給料で、飲める生ビールの量に3杯分の差がつく可能性があります。

このように、一周20.6kmの山手線の円周上で比較しただけでも、物価や人件費には大きな格差があり、時給と物価を巡るドラマが日夜、繰り広げられていたのです。


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■調査概要
方法:
生ビール価格、パート・アルバイト時給の下1桁の値を切り捨て、それぞれについて、山手線各駅の最頻値を算出。
対象:
・生ビール価格情報:山手線各駅周辺に出店している店の内、ぐるなびに掲載している5,176店(調査時期:2014年6月)
・パート・アルバイト時給情報:山手線沿線で、インターネットにて募集が行われていた求人4942件(調査時期:2014年7月)

(文/かっこ株式会社・成田武雄

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