出版社別に見る、100巻以上刊行されてるマンガ “テッパン”ジャンルも見えた!

2014/08/22 12:00

sirabee08221200

日本を代表する文化のひとつといえば、「漫画」ですよね。最近、ふと少年時代に読んでいた週刊漫画誌を買ってみると、当時から続く漫画がまだ連載されていました。20年以上の連載となります。本当に凄いことですよね。

今回は、コミック作品で同一の作者、タイトルで100巻以上刊行され、現在も連載している作品(計7タイトル)を出版社別に紹介したいと思います。「長寿作品が多い出版社」としても見ていきましょう。


 

■小学館

『ゴルゴ13』(コミック173巻)『美味しんぼ』(同110巻)『浮浪雲』(同103巻)と、3タイトルを保持してのトップです。社名が表すように、小学生を対象とした学年別学習雑誌から始まった歴史から、図鑑や百科事典なども発行する総合出版社。

子供心を押さえた漫画で長期連載につながっているかと思っていましたが、実は違いました。上記3タイトルは少年誌ではなく、青年誌の掲載作品です。手広いですね。

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■講談社

『クッキングパパ』(同128巻)『はじめの一歩』(同107巻)の2タイトルがあります。『美味しんぼ』に続き、『クッキングパパ』が長期連載されているのを見ると、誰もが興味を持つ「食」は“テッパン”のテーマといえるかもしれません。

また、『はじめの一歩』はボクシング漫画です。一世を風靡した伝説のボクシング漫画『あしたのジョー』も講談社発行の少年マガジンで掲載されていました。ボクシングのストーリーで読者を惹き付けるコツが蓄積されているのかもしれません。

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■集英社、日本文芸社

3位は、集英社と日本文芸社が1タイトルずつで同率でした。

集英社では“こち亀”こと『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(同191巻)が長期連載です。週刊連載で一度の休載もなく、「少年誌の最長連載記録」としてギネスブックに登録されています。ここからもそのすごさが分かりますね。また、『こち亀』を掲載している週刊少年ジャンプは、読者からのアンケートで連載の打ち切り作品を決める「アンケート市場主義」で知られています。そんななかで191巻ものコミックを発行している作者の秋本治氏は、鉄人としかいいようがありません。

日本文芸社からは、『ミナミの帝王』(同127巻)でした。定期刊行の漫画雑誌を4誌しか発行していない現状から見ると、日本文芸社は長期連載できる確率が高い出版社? なのかもしれません。

編集方針として、他誌で作者と編集部との意識がずれてしまった等の理由で活躍の場がなくなった漫画家を積極的に受け入れているらしいので、ベテラン漫画家をうまく編集することが得意なのでしょう。

ちなみに、途中でサブタイトルなどが変更され、新たにコミックの「1巻」として刊行されたシリーズ作品があるものは除外しています。これを加えると、『ドカベン』『キャプテン翼』『ジョジョの奇妙な冒険』などはシリーズ累計で100巻を超えています。

週刊少年ジャンプで育った筆者としては、集英社が1タイトルしかなかったのが意外でした。雑誌として面白い漫画を提供し続けるということは、それほど生存競争が厳しいということでしょうか? 個人的には、安定感抜群の『こち亀』がどこまで続くに期待したいですね。

(文/しらべぇ編集部・重野マコト

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