この単細胞が!は悪口として成立しないことが判明 スゴい単細胞生物を紹介!

2014/09/24 15:00

tansaibou

画像出典:三省堂「高等学校生物Ⅰ」

職場や家の近くにあるコンビニを、確固たる買い物欲もないのに日常的に利用しているという人は少なくないでしょう。いつも大体同じ商品が並ぶ陳列棚を見ているので、新商品が出たときはすぐ気付くものです。

先日、筆者はあるコンビニで、「ユーグレナ」という新商品らしきものを発見しました。「ユーグレナ」という聞きなれない言葉につい目を惹かれ買ってみたところ、おいしい。しかもこの「ユーグレナ」というものは、その栄養の豊富さから、人々の栄養バランスの乱れを解決する「未来の食材」として期待されているそう。

これだけでも驚いたのですが、なんと「ユーグレナ」の正体は単細胞生物の「ミドリムシ」だったのです。小学校のときに理科の教科書に出てきたとき、一部生徒から気持ち悪いと批判されていたミドリムシが、こんなすごい力を持っていたなんて…。

そこで今回は、ミドリムシ以外の“単細胞生物”でも隠れた能力を持っている生物がいるのでは? と気になったので、調べてみました。

●効率的な鉄道網などの構築モデルになった「モジホコリ」

ある大学院の研究では、単細胞生物の「モジホコリ」という粘菌が複数のエサを見つけたときに形成する栄養輸送ネットワークに着目しました。何度も実験を重ねて、人間社会における交通網や情報ネットワークの最適化にもつながる理論モデルを構築することに成功。なんと、私たちの日常に欠かせないインフラ整備には、単細胞生物を参考にしているものもあるということがわかりました。

●宇宙食として注目されている「クロレラ」

単細胞藻類の一種である「クロレラ」は、たんぱく質、葉緑素、ミネラル、ビタミンなどが非常に豊富で、NASAでも研究されたことがあり、宇宙食にも取り入れられてきたそうです。単細胞生物でも、NASAに入ってしっかり活躍しているようです。

インフラ事業に、NASA。世界の就活生たちが憧れそうな企業に関わっているこれら単細胞生物は、教科書で学んだイメージ以上に優秀であることが分かりました。小学生の理科の授業中でもさらっと流されてしまうことが多い単細胞生物。「この単細胞が!」という悪口もあるほどです。しかし、調べてみると「単細胞」という言葉が悪口として成立しないのでは、と思えるような優秀ぶりでした。

みなさんも、優秀な上司に「さすが!よ!単細胞!」と言っておだててみてはいかがでしょうか。おそらくこっぴどく怒られますので、ご注意を!

(文/しらべぇ編集部・八木彩香


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