世界の8割は18歳から なぜ日本の若者は「成人を2年もガマンさせられる」のか?

2015/01/12 08:00

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今日は、成人の日。全国126万人(総務省調べ)の新成人のみなさま、おめでとうございます。

晴れ着やスーツに身をつつんで、大人になった責任感に身を引き締めているかもしれませんね。また、ご家族のみなさんは、お子さんが一人前になった感慨もひとしおでしょう。

ところで、なぜ日本では成人は「20歳」なのでしょうか? 民法第4条では、「年齢二十歳をもって、成年とする」と規定しています。

参議院法制局のサイトでは、「明治9年に課税や兵役の基準年齢を20歳にしたのに合わせた」という説、「当時日本の『元服』など成年扱いされるのは15歳くらいだったが、21〜25歳を成年としていた欧米との間をとった」説が紹介されています。

では、現在の世界の「成年事情」はどうなっているのでしょう? 法務省が2008年に調査したデータによれば、以下のとおりです。

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日本のように選挙権を20歳以上に限定しているのは、10.0%成人年齢を20歳以上としている国は、23.0%。国際的には、「成人・選挙権は18歳から」が圧倒的に主流派のようです。

日本でも、2007年に成立した国民投票法で、国民投票の選挙権は「18歳以上」と定められています。法務省の諮問機関である「法制審議会」も、2009年に「民法および公職選挙法は、成年を18歳に引き下げるのが適当」と答申しており、法改正の準備が進行中。

そうした動きに対する国民の意見は、どうなっているのでしょうか? アンケートサイト「マインドソナー」を使って調査してみました。


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Q.選挙権を含めた「成人年齢」は18歳に引き下げるべきだと思う?

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6割を超える人が、引き下げには反対しているようです。たしかに、近年は「荒れる成人式」が毎年のようにニュースになるなど、「20歳で成人させるのすら早すぎる」と感じる方もいるのかもしれません。

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画面はスクリーンショットです


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■「未熟」なのは大人のほう?

しかし、本当にそうでしょうか? 若者たちが、幼く未熟で成人の自覚が足りないと感じるなら、その原因は育ててきた親や教師、地域社会、メディア、私たち大人の未熟さゆえとは言えないでしょうか。

しかも彼らは、上の世代がつくった1000兆円を超える借金(公的債務)を、これまで選挙権もないままに背負わされているのです。

編集部が昨年、高校生向け学力コンテスト『超難問コロシアム』の優勝チームにインタビューしたところ、彼らは、こんなことを語ってくれました。

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Q.現在のこの国のリーダー層に言いたいことはありますか?


将来を、あまり悲観しないでいただきたい。時代が変わっていくことを、恐れないでほしいです。日本には、高齢者が後進にバトンを譲る「隠居」という文化が古くからあります。勇気をもって、若い世代に任せてほしいと思っています。


世界の趨勢から2年遅れて成人となったみなさん、しらべぇ編集部は若い世代の豊かな可能性に期待しています。

(文/しらべぇ主筆・タカハシマコト

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