簡単すぎるから?!タイ語の語彙数は日本語の1/5なのにより難しいと感じる理由

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Photo by Vinoth Chandar

突然ですが、あなたは母国語以外の言語をいくつ話せるでしょうか? 各国の言語のうち、80%~90%理解するのに必要だと思われる語彙数を調べてみると、

・日本語:10000語
・ドイツ語/ロシア語/韓国語/中国語:5000語
・英語:3000語
・フランス語/タイ語:2000語
・スペイン語/イタリア語/ポルトガル語:1500~1800語

となっており、私たちが使う日本語は、世界一難しい言語だといえそうです

ところが、筆者の住むここタイ王国のタイ語学校のスタッフも、タイ人に日本語を教える日本人教師も、タイで通訳をする日本人の友人も、みな口を揃えて、「日本語よりもタイ語の習得の方が難しい」というのです。

世界一難しい日本語を習得している人々が、語彙数の少ないタイ語に苦戦するわけとは…。タイ語学校の授業で身をもって体験した筆者が解説していきましょう。


 

■単語が単純すぎる

ムーが「豚」、マーが「馬」、スーが「買う」、ニーが「これ」、ナーが「次の」、ポーが「父」、メーが「母」、ヤーが「薬」というように、たった1音で意味を成す単語が多いのです。単純過ぎて、一晩寝るとモーだったかメーだったかすっかり忘れてしまいます…。


 

■微妙な発音で意味が変わる

タイ語の最大の特徴とも言える声調発音は、5種類あります。それを使い分けなければならないのですが、タイ料理で有名な「カオマンガイ」という蒸し鶏の乗ったご飯の“ご飯”がカオ、そして、白いもカオ、彼もカオ。さらに、「古い」「掻く」「痛風」「9」「歩」「膝」「入る」「生臭い」「気配」「山」「ニュース」…すべてがカオです

これらの単語が、発音の上げ下げの違いや「カーオ」と伸ばすもの、「ガオ」に近い発音のものもあるにせよ……みな同じなのです。もう、ふざけるな!と叫びたくなる衝動を抑えるので精一杯です。

また、驚くことに「近い」と「遠い」という対義語が両方とも「クライ」という理不尽さ。発音が上がって下がるのが「近い」で、“クライ→”と平淡に言うと「遠い」という意味なのです。ネイティブスピーカーでも、ちょっと油断して「遠い」と言ったつもりが「近い」と受け取られることはないのでしょうか…?


■違いのわかりづらい文字

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これらすべて、似ていますが違う文字です…。日本語にも「あ」と「お」、「シ」と「ツ」、「ソ」と「ン」はあるにしても、タイ語のそれは多すぎます。もはや間違い探しのレベルと言えるでしょう

何につけても南国らしい大雑把でマイペンライ(細かい事は気にしない)な国でありながら、なぜ言葉や文字は、判別しにくい同じようなものを繊細に区別しようとしたのでしょうか? タイ人同士は本当に会話がなりたっているのかしら? 実は全然違う解釈をしていても、マイペンライで話がただ進んでいることもあるのではないでしょうか?

さて、タイ旅行を計画中の皆さん! タイの美人女性に出迎えられた時には、“美しい”を意味する「スワイー」と、伸ばす部分を下げ上げする発音で声をかけましょう。決して「スワイ→」と平淡に発音しないように…。それは、アンラッキーという意味なのです。

(文/しらべぇ海外支部・hiroko

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