勝手に書籍化!ギャラなし!フリーランスを苦しめる「ブラックな依頼」あれこれ

2015/07/04 08:00

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ブラック企業」「ブラックバイト」など話題に事欠かない昨今、「え!?こんな無茶な依頼をしてくるの?」というブラックな依頼は多々存在する。

特にフリーランスにとっては死活問題。そこで、色々な方(クリエーターを中心)に「ブラック依頼」をされた経験を聞いてみた。



 

①結果…ノーギャラ?

・以前、クイズ番組の問題作家をしていたとき、週に100問の問題を作って送り、問題が採用されたらギャラが出るという話だった。


後日、全く同じような問題で文章のほんの一部だけがディレクターの手で変えられた問題が採用されていて、「採用された問題が全く同じではないから」とギャラが出なかった


そういうことが何度かあったので、バカバカしくなって辞めた。(放送作家)


・昔、とある月刊誌でコーナーの企画の立ち上げから編集を担当していた。


数年後、別の担当者から「昔の原稿のデータを出して欲しい」と言われ、メールで送ったら、数ヶ月後、勝手に書籍化されていた。


しかも、そのことは指摘されて初めて知ることに。(編集者)


・大阪の企業経営者にインタビューするため、早朝の新幹線で東京駅を出発。


取材資料に目を通しながら大阪へ向かっていたところ、名古屋を過ぎたあたりで、企画担当者から「この案件、なかったことにしてください」というメールが。


すでに新幹線で向かってますが」と返信したが、「すみません、この企画は忘れてください」という返答。「270km/hで移動しているこの事実を忘れろ」って、どういうことよ。


悔しいので、大阪駅で昼間から串カツとビールを堪能し、そのまま帰宅。交通費は1円ももらっていません。(ライター)

よく「ちゃんとお金を払ってくれる会社と組んで仕事をした方がいい」と言う人がいるが、これらのエピソードを聞くと痛感する。


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②図々しすぎる

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・某出版社から「サイトの内容を書籍に引用したい」と言われたので「引用の許可をとるなんて律儀だな」と思いつつ、結局は引用しないという話に。


後日、見本誌が届いたので見てみたら、引用どころか私が作成した画像が掲載された上、著者のひとりになっていた。印税・原稿料などはもちろんなかった。(デザイナー)


・打ち合わせで「予算がなくて今回はノーギャラですが、どうかお願いいたします!ホントにお金がなくて…」と言うので取材を受けた。


しかし解散するときは、「では、僕はここで!」とタクシーに乗って帰りやがった。(ライター)


・とある大手の教育教材会社に苦労して撮った写真(作品)を1枚につき5000円で権利ごと取られた。しかも、すでに販売してた商品も販売やめろと言ってきた。(写真家)


・某マネージャーから「(某タレント事務所の)◯◯さんよりもウチの事務所の◯◯さんの扱いが小さいのはおかしい。次号で改めて大きく取り上げろ」と無茶な依頼がきた。(雑誌記者)


・絶対に無理なのに、校了後に変更が出て「なんとかしてくれ」と言ってきた。(雑誌記者)


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■テレビ番組・新聞社からの依頼は…

・某番組から「資料を貸してほしい」と依頼されたので貸したところ、なくされてしまった。1点しかない貴重な資料だったので激怒。


その某番組では、休日朝早く局に呼び出され(交通費出ず)、丸一日拘束されたのにオンエアでは1秒も使われなかったことも。(ライター)


・自分が思ってもいないことを台本に書かれ、その台本どおりに発言してほしいと言われた。(ライター)


・某番組のスタッフに「誰か、〇〇について詳しい人いない?」と言われ、ある人を紹介。後日その人が番組に出演することに。


ところが、放送を観たら、ものすごくバカにされただけで終わっていて、本人がショックを受けていた。それ以来、よほど信頼しているスタッフにしか紹介しない。(編集者)


・朝の情報番組のスタッフから、とある企画の相談の電話がかかってきたので長時間にわたって丁寧にアドバイス


けど、本番では全く別の人(しかも美人の評論家)が出演し、自分が言ったことと全く同じことを言っていた。正直、腹が立った。(ライター)


・とあるグルメ情報誌の編集部に「〇〇という番組のスタッフの者ですが、東京でおすすめのラーメン屋さんベスト3を教えてもらえませんか」という電話がかかってきた。


こういう情報は編集スタッフが長年食べ歩いて蓄積した財産なので気軽に教える訳はいかない。番組スタッフに「これは仕事として依頼しているのか?」と聞いたら、相手が一方的に電話を切った。(編集者)


・新聞社からハマっている趣味(女性アイドルグループにまつわること)に関する取材を受けた。


かなり大きく取り扱ってもらえることになって喜んでいたのに、記事を読むと発言した内容と全く逆のことが載っていた


新聞社はゲラを見せてくれないことが多いから、「新聞社って怖い」と思った。(写真家)

新聞、雑誌、Webに限らず、ゲラを見せてもらえるかどうかは非常に重要。必ず確認した方がいい。

ICレコーダーに記録している記者やライターは良いが、メモしかとらない人や、メモすらとらずに記憶だけで書こうとする人には本当に気をつけた方がいいだろう。


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【番外編】

「依頼」とは少し違うが、「なんだこの人!?」と思うような人に会ったという話も紹介。

・新刊の件で取材させてくださいと言われて行ったら、記者は本を買ってもなく、読んだこともないと言われた。


おまけに、念のために持って行った本を見せると、「これお借りしていいですか?」と言われた…。(ライター)


・ 取材時、俺が食べたことにして経費でご飯を食べる記者がいた。(ライター)

こういうことって、本当によくある。「その会社のお金を、謝礼や制作費にまわせや!」と言いたくもなってしまう。

確かに、プロとして仕事をしている以上は、依頼をいただくと「少しくらいは無理しないと、今後仕事がこなくなるかも」という不安もつきもの。

ただ、度を越した依頼についてはキッパリ断るのが一番かと。体調を壊してしまう人も多いし、それで入院費などがかかってしまっては元も子もないので。

(文/しらべぇ編集部・猫山ニャン子

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