【蔵元コラム】9月9日は秋のお酒「ひやおろし」の日って知ってた?

2015/09/09 06:30

みなさん、こんにちは。萩野酒造八代目蔵元の佐藤曜平です。9月に入って東北宮城は一気に涼しくなり、秋の到来を肌で感じられるようになってきました。そんな秋のお酒といえば「ひやおろし」です。



 

■ひやおろしって何?

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日本酒は加熱殺菌されてから夏を越し、出荷前にもう一度加熱されて、品質を安定させて市場に出されます。つまり、市場に出るまでに2回の加熱殺菌の工程があります。

「ひやおろし」は出荷前の加熱をせずに、夏を越えたそのままの姿で、お酒が気温と同じくらいになった頃に出荷されるこの時期だけのお酒なのです。

日本酒ではよく「秋あがり」と言います。お酒が夏のあいだに熟成し、うまみが増しておいしくなることを指します。これをそっくりそのまま楽しんでしまうのが「ひやおろし」。(出典:日本酒造組合中央会)


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■9月9日は「ひやおろし」の日!

「ひやおろし」は季節感をとても大事にするお酒なのですが、近年は食生活や食材の供給の変化とともに、日常生活の中で季節感を先取りし過ぎているような状況が見受けられるようになってきました。

そこで、日本酒造青年協議会は、以下の提言を積極的に推進し、日本酒業界全体の運動となるべく行動することを決議しました。その提言内容は…

毎年9月9日(重陽の節句)を「ひやおろし」の発売日(解禁日)とし、日本酒業界全体で統一して推進することを提言する。

この提言に強制力がある訳ではないので、9月9日以前に発売している「ひやおろし」もたくさんあります。

いち早く発売しないと飲食店さんのメニューに載らないとか、酒販店さんの倉庫が一杯になってしまって入る隙が無くなってしまうとか、そんな理由もあって早出しせざるを得ない場合も多いのが現状。

これからの秋は「さんま・新米・ひやおろし」と、美味しいものが盛りだくさんの季節。お気に入りの食材と「ひやおろし」で、ぜひ秋の味覚を楽しんでみてください。

そうそう、「ひやおろし」だからって「冷や」で飲むという訳ではありません。お好みでお燗にしてももちろんOKですよ。

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また、9月26日(土)27日(日)の2日間、宮城県の日本三景松島で、松島町内の各参加店にて宮城の日本酒を立ち呑み出来る街歩きイベント「宮城の酒秋上がりほろ酔いウォーク」が開催されます。

宮城の秋の味覚が存分に楽しめますので、こちらにもぜひお越しください。

(文/萩野酒造・佐藤曜平

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