何も考えず自分の仕事を「いろいろ」と答える人たち 17.8%が「そんなわけあるか!」
2015/09/09 18:00
次のような会話に聞き覚えはありませんか?
◆ある男性と女性の会話
「高木くんはいまどんな仕事しているの?」
「貿易会社で営業してるよ」
「貿易って、どんな商材を扱ってるの? 食品とか、家電とか?」
「もちろん、そういうのもやるよ」
「あとは?」
「なんでも扱うよ、本当に、いろいろ」
「じゃあ、香辛料の貿易とかもするの?」
「あ、さすがにそれはやらない」
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◆ある同級生同士の会話
「おまえ、いま何の仕事しているの?」
「広告会社で広告つくってる」
「商品のCMつくったり?」
「そういうのもやるし、他にもイベントとか色々やってるよ。クライアント次第だから、けっこう小さい仕事もするし」
「じゃあ、あっちに見える博多とんこつラーメン屋の広告もつくったりする? あのビルの上の出会い系サイトの看板つくったりとか。同じ広告だよね?」
「あ、それはやらない」
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◆何も考えず自分の仕事を「いろいろ」と答える人たち
いまの仕事について質問したときに、「いろいろ」と答える人に会ったことはないでしょうか? このように答える人が珍しくないのは、社会構造が複雑化し、私たちのビジネスが日々刻々と変化していることの証拠かもしれません。
しかし、こうした回答に対し不満を持つ人もいるようです。
本サイトが実施したアンケート調査によると、17.8%の人が「仕事何しているの?」と聞いて「いろいろ」と答える人は視野が狭いと思うと回答しています。
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◆「じゃあ◯◯もやるの?」「あ、それはやらない」
なぜ、自分の仕事内容を聞かれて「いろいろ」と答えると視野狭窄と見なされてしまうのでしょうか。
その理由を回答者の一人である佐藤さん(仮名・男性・31才・土木業)は次のように答えます。
――なぜ「いろいろ」と答える人は視野が狭いのですか?
仕事内容について「いろいろ」と答える人は、結局、説明を放棄しているんです。そればかりでなく、自分が取り組んでいる仕事の範囲が社会全体のほんの一部に過ぎないことに気づいていない。つまり視野が狭い人の回答だと気づいたんです。
――「社会全体の一部にすぎない」とは?
たとえば、取り扱う商材の多さから「カップラーメンからミサイルまで」と言われる総合商社。でも、総合商社の社員の中に路上で靴磨きをしている社員やコインランドリーで洗濯モノを取り込んでくれるオバちゃんみたいな仕事をしてる人はいないですよね。
――たしかに。総理大臣もできる仕事は限られていますよね。
そう。何より、私が普段やっている建設現場で足場を組む仕事をしている人は一部に限られます。その意味で「色々」な仕事をしていたとしても、自分の会社ではまずできない仕事はあるはずなんです。そもそも、資本主義社会は分業化したからここまで拡大してきたわけです。
「いろいろな仕事をしている」という人に、「じゃあ◯◯もするの?」と聞いて「あ、それはやらない」と言われた経験は数え知れません。
――なるほど。
その意味で、「いろいろ」という回答は質問に対して誠実に答えていないですし、そう答えてしまう人は適当な人なんです。自分の仕事をちゃんと要素分解していないし、謙虚さがない。
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◆ではどう答えればよいのか?
むろん、今の仕事を聞かれて「いろいろ」と答えたくなる人にはそれなりの事情があるでしょう。説明すると長くなるため、省略の意味を込めて「いろいろ」の一言で済ます。そんな人も少なからず存在する以上、「視野が狭い」と決めつけるのは早計かもしれません。
とはいえ、あまりにも自分についての説明を放棄すると、相手から不誠実な態度を取られていると思われる可能性も。まずは仕事の概要を伝えて、細かい内容は適宜答えるのが一番かもしれません。
(文/しらべぇ編集部)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2015年8月21日~2015年8月24日
対象:20〜60代男女1413名