【蔵元コラム】都会っ子にこそ人気!?田舎の田んぼで稲刈り体験

2015/10/18 17:00

みなさん、こんにちは。萩野酒造八代目蔵元の佐藤曜平です。いよいよ実りの秋ですね。

蔵元農業

というわけで先日、蔵にお客様を招いての稲刈りイベントを開催いたしました。参加者の多くは遠く80km離れた仙台市近辺からのお客さま。

東京からのお客さまもおり、中には往復夜行高速バスで稲刈りに来たという強者も(笑)。

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後ろに見える旧有壁本陣(宮城県重要文化財)の白壁蔵と青空、黄金色に稔った稲のコントラストがナイスでしょ!

田んぼに立っている棒は稲杭(いなぐい)と呼ばれるもので、稲の乾燥を促すためにここに刈り取った稲をかけていき「ねじりほんにょ」を作ります。

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現代では田んぼに触れる機会がめっきり減ったせいか、親子連れの方もたくさん参加してくださいました。


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■昔は田植え休み・稲刈り休みがあった!

昭和 30 年半ばまでの農作業は、多くの人力と牛や馬を使った大変な重労働。

農業の機械化が進むまでは地域の子供たちも大切な労働力だったため農繁期には、小・中学校では10日間程の「田植え休み・稲刈り休み」があり、子供たちも作業の手伝いや子守りなどをしていたそう。

しかし、昭和 35 年頃から機械化と栽培技術の高度化が進んだことによって労働時間が大幅に軽減。それに伴って田植え休み・稲刈り休みは次第に無くなっていったのです。


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■ここで稲刈りの様子をご紹介

蔵元農業

慣れないながらも、みなさん一生懸命!

蔵元農業

指導は近所の農家さん。「ほれ、こうやってな、こうすんだぞ!

稲刈り2

プロ農家さんはカッコイイのです。どうよこの勇姿!!

稲刈り1

そのお米、僕が食べます!!(笑)


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■そもそも「ねじりほんにょ」ってなに?

冒頭でも触れましたが「ほんにょ」とは、刈り取った稲を稲杭(いなぐい)にかけたもの。

【ねじりほんにょ】

雨が降ったり止んだりで稲がなかなか乾かなかった地区「宮城県栗原市」では、早く乾くように稲をずらして干していたのでねじれていた。そこから「ねじりほんにょ」と呼ばれている。


そしてこのように、稲杭の下から順に稲を少しずつずらしながらかけていき…

稲刈り3

完成! ねじれてますよね? これが「ねじりほんにょ」です。

ねじりほんにょ

これに目を付けた我が故郷の宮城県栗原市では、その名もそのまま「ねじり ほんにょなるゆるキャラを誕生させています。

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…モップだとか、汚いムックだなんて言わないでください!! 詳しくは市のHPへどうぞ。さらに「ねじりほんにょダンス」なるものまで(笑)。それだけお米を大事にしている地域ってことですね。

この地に住む者としては「稲刈り」も「ねじりほんにょ」も、ただの日常風景だったので気にすることなんてありませんでした。

でも、こうやって遠くからのお客様に喜んでいただけると、実はとても貴重な地域資源なんだなぁと強く感じております。

(文/萩野酒造・佐藤曜平

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