パンツまでアイロンがけ!イタリア人のおしゃれは洗濯から

2016/01/09 10:00

洗濯
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イタリア人といえば、男性も女性もおしゃれなイメージがあります。イタリア人は確かにおしゃれへのこだわりが強いですが、これは「洗濯へのこだわり」かもしれません。イタリア人のおしゃれと洗濯の関係性について、イタリアに7年間住んだ筆者がまとめてみました。


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■洗濯は色別に

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筆者はイタリアに移住した当初、洗濯機の使い方に戸惑いました。設定が細かすぎて訳がわからないのです。同居人に聞くと、「白い物と色物に分けて」と言われました。イタリア式の洗濯では「白いものは60〜90度の高温」で、「色物は30度」で洗います。洗濯機には、温度指定や生地の種類まで細かく分けられるダイアルやボタンがついているのです。

白いものにはシーツやタオルなども含まれており、イタリア人はこの高温モードで家中の白い物をビシッと洗い上げることに快感を覚えます。90度近い高温で洗えば、汗や匂いはもちろん、トマトソースやワインの染みまでとれるので、テーブルクロスやカーテンなどのファブリックも頻繁に洗濯します。

イタリア人とルームシェアをしていた学生時代、同居人のアンドレア(24歳男子)が月1度の大掃除当番の時には必ずシーツカバー、カーテン、テーブルクロスを初めキッチン周りのファブリック全てを完璧に洗濯して乾かしてくれていたことを覚えています。カーテンまで自分でこまめに洗う20代男子なんて日本ではレアだと思いますが、イタリアではよくある話です。


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■お家は洗剤だらけ

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イタリア人がここまで洗濯に神経質になる理由のひとつに、水質の違いがあります。イタリアの水は石灰質をふくんだ硬水なので、汚れが落ちにくく、しかも洗濯物の生地は乾いた時にバリバリに固くなってしまうのです。

そのため柔軟剤は必需品。また、香りにうるさいイタリア人はそれぞれにお気に入りの匂いの柔軟剤が決まっていたりして、家に柔軟剤がいくつかあることも珍しくありません。

洗剤にも色々種類があり、生地によって分けたり、色によって分けたり、石灰質で洗濯機が壊れるのを予防する洗剤も入れたり、昨年TV「マツコの知らない世界」で話題になった色落ちを防ぐ紙を入れたり。とにかく、洗剤の種類も多ければ、入れないといけない洗剤も日本より多く、イタリア人のお家には大きいサイズの洗剤達がずらりと並んでいます。

洗濯にかなり時間がかかるのも衝撃でした。一番早いモードでも40〜50分。時間をかけて、硬水のお湯でゴシゴシ洗うため、衣類が痛むのが早いです。ですので、イタリア人は1着の服を1度だけでなく、2・3度着ても匂いが大丈夫ならそのまま何回か着て、においが怪しくなったら洗うという人が多いです。とはいえ、家中のファブリックもしょっちゅう洗うので、洗濯機をまわす頻度は結局日本人と同じか、それより多いかもしれません。


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■全てにアイロンがけ! もちろん靴下やパンツまで

洗濯の全ての行程の中でイタリア人にとって一番大切なのがアイロンがけです。洗濯したものの全てにアイロンがけをします。Tシャツ、デニム、パンツ、靴下、シーツ、枕カバー、タオル…。とにかく全てです!

「Tシャツやジーパンなんて、カジュアルな服なんだから、アイロンがけいらないじゃん」と聞いたことがありますが、「アイロンがけしたものは着たときのラインの出方が全然違う」と回答が返ってきて、「でも、靴下とかパンツは見えないじゃん」と言えば、「履き心地が違う」という感じです。

確かに待ち行く人をよく見るとアイロンがけしたTシャツを着た人と、そうでない人の違いは歴然です。イタリアでピシッとした服を着こなしている人がいたら、それは影にアイロンを上手にかけてくれた人の支えがあってこそ。そして、服がきちんとアイロンがけされているということは、下着も靴下も、カーテンもタオルもシーツも、身の回りのものは全てきちんとアイロンがけされているんだな、と推測できてしまうのがイタリアなのです。

 (文/しらべぇ編集部・砂流恵介・辰巳真理)

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