被災者に聞く 「震災時、備蓄以外でやってよかったこと」

2016/02/11 10:30

東日本大震災から、来月の今日ではや5年。だが、いまだにその爪あとは大きく残されており、完全に復興するまでにはまだ時間がかかりそうだ。

日本は地震大国と言われており、またどこかで大震災が起こる可能性も非常に高いと言えるだろう。そのとき我々はどのように身を守り、どう行動したらよいのだろうか。

しらべぇ編集部では、東日本大震災のときに東北にいた20代〜60代の方々に、当時非難しながら「やってよかった」と思ったことを聞いてみた。


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■ 被害がわからず「とにかく避難」するとき

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写真提供:仙台市

「コートが毛布や敷物代わりになった」


「帰宅困難や一時避難には、情報や物資が確保しやすい『市役所や区役所』は便利」


震災当時、各地で帰宅難民となる人々が多かったのを思い出すだろう。こういう場合、むやみに動くよりも市役所などの援助を待ったほうがいいのかもしれない。


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■ 遠方への避難する場合、被災地へ急行する場合

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写真提供:仙台市

「ガソリン不足だったので、タクシー(LPガスが燃料)を利用」

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「新幹線が使えず、「飛行機」のサイトを常にチェック。空港からバスなどを乗り継いで身動きが取れた」


交通手段についても、あらゆるサイトで情報を得るようにした人もいたようだ。


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■ 水と食べ物の入手

【水】

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写真提供:仙台市

「断水が長引いたうえに、給水でもらえる量は限られている。『井戸水』のあるご近所の方が水をくれた。トイレに使えて助かった」


【食べ物】

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写真提供:仙台市

流通が止まって食料がなくて飢える。テキパキした友人に状況を相談し、思い切って必要な物を頼んだら、水や食料品を送ってくれた。普通なら『大丈夫?』というメッセージで終わる場合が多いので感謝!」


遠方の知人に助けを求めるのは、もしかしたら勇気のいる行為かもしれない。だが、実際に物資を送ってもらったケースもあるようだ。災害時は、周囲の人との助け合いがなによりも大事なのである。


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■ 情報収集しなければならず、インターネットは大事

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写真提供:仙台市

「携帯電話ショップでタブレットを契約した」


「自分の携帯電話でがんばった。知人・友人とも情報交換。日頃の関係は大事」


「プリンターを使いたいときは、セブンイレブンのネットプリントを利用した」


「避難先のビジネスホテルで、パソコンのレンタルサービスがあった」


安否確認、医療、仮設住宅・公共住宅の貸与、支援情報など調べることはたくさん。ネット環境の工夫例も参考にしてみてほしい。


■ お金がからむ手続きのポイント

最後に、お金にかかわるあらゆる手続きについて、覚えておいたほうがいいものがいくつかある。

【領収書】

「買い物の領収書は保管した。補償や訴訟の際につかう」


【けがや病気、強いストレスと診断書】

「ケガや病気、PTSD、不眠の場合、早めに受診すべし。休職や補償の場合、あとで診断書を発行してもらうので」


【建物の倒壊状況への対応】

「罹災証明は早めに。役所がチェックに来て『全壊・大規模半壊・半壊・一部損壊』を審査される。見た目は普通のマンションが、内部が壊れていて余震で危ないケースもあった」


「地震保険の査定で金額が決定する。査定のときに、どのような判断かなど言われたことを記録したほうがいいと感じた」


「『弱かった地盤』『全壊が妙に多いマンション』といった話は、今後のために頭に入れた。地盤の確認は、国土交通省 ハザードマップポータルサイトが便利」


これらは、あくまで一例だが、被災者の方々は「役立ててもらえたら」と、辛い記憶をたぐりよせて回答してくれた。

(取材・文/しらべぇ編集部・大空美南

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