「大学進学」は無駄だった?年収で明らかな違いが判明
2016/03/03 08:00
3月に入り、今年の大学受験シーズンももう少しで終わりを迎える。
大学に進学するために予備校に通い、受験勉強に励んだ日々も社会人にはとうの昔かもしれないが、社会に出てから「大学進学の意味」を考えた人もいるかもしれない。中には、「大学は無駄だった」と感じている人もいるようだ。
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■大学進学は意味ない…20代では2割が同意
しらべぇでは全国20代〜60代の男女656名に、以下の調査を実施。
年代別で比較してみると、大学を卒業したばかりの20代では2割の人が「大学進学は無駄だった」と思っているのだ。
「ゆとり世代」だと揶揄される若者だが、本人たちも「ゆとり」の影響を実感しているのか。社会に出ても、大学で学んだことを活かしきれていない人も多いのが現実なのかもしれない。
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■大学は就活のためにブランドにすぎない…?
編集部が就職活動を経験した社会人の20代女性に話を聞いたところ、今の受験生や大学生の実態が見えてきた。
「なぜそこの大学を志望したのかといえば、就職を考えてのことでした。『何を学びたい』かよりも、『いかにネームバリューがあるか』を気にしていたかと思います。大学のブランドがほしかったんです。
結果、受験勉強は頑張ったのでいい大学の政治経済学部に進学しました。だけど、もともと政治や経済に興味もなかったので、大学での授業も全然おもしろくなくて。周りの学生も私と同じような人が多く、危機感もありませんでした。
社会に出ても、どこで政治経済の知識を活かせているのやら…。今になって他に興味のある事柄が出てきて、もう一度ちゃんと大学で勉強したいなと後悔しているところです」
こうした人もいるようだが、珍しいことではないのかもしれない。就職活動でも、企業側が学歴フィルターなる「ふるい」をかけているように、大学のブランドだけで選別しているところもあるからだ。
だが、大学生活を意味のあるものにするためにも、受験生は何を目的に大学を選ぶのかを考えることが大事だろう。
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■大学での学びは年収にも直結か
年代別の調査をしてみると、大学の学びがいかに重要であるかがわかるデータが…!
ご覧のとおり、年収が700万円を超える人たちは、大学進学に意味があったと感じている人が非常に多い。年収500〜700万円の層と比較してみると、なんともリアルな結果といえるかもしれない。
勉強ができる場を4年間うまく活用できなかった人たちほど、大学進学を無駄だと考える傾向がありそうだ。このように、社会に出てから大きく差が開くことになるのである。
(取材・文/しらべぇ編集部・chan-rie)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年1月22日~2016年1月25日
対象:全国20代~60代の大学へ進学した男女656名