「自分は給料泥棒だと思うか?」の質問で見えた雇用格差
「給料泥棒」という言葉は、仕事ができない人に対して批判の意味を込めて使われることが多い。しかし中には、自虐的に「自分は給料泥棒だ」と使う人もいるようだ。
画像をもっと見る
■自分は給料泥棒…1割が「Yes」
しらべぇ編集部が全国の20〜60代の会社員とパート・アルバイトの男女797人に「自分のことを給料泥棒だと思っているか」聞いてみたところ、約1割が該当した。
大半の働く人々は、「今の給料が正当である」、または「もっともらってもいい」と考えているようだ。さらに細かく調査をしてみると、とくに給料泥棒だと自覚している人の傾向が明らかに…。
関連記事:仕事はお金のために我慢するもの?世間の認識に大差が…
■「なにもしない上司」は給料泥棒とは思っていない?
年齢別でみると、特定の年代だけが多い割合になった。
20代では約2割と、ほかの年代よりも突き抜けて多い割合だったのだ。
会社にもよるが、入社したばかりでは重要な仕事を任せてもらえない場合が多い。そうした状況なのに一定の給料をもらっていると、後ろめたい気持ちになる人がいるのかもしれない。
一方で、「なにもせずに偉そうな上司がいる」という不満を抱く部下もいることだろうが、その部類に入る人たちほど「自分はもっと給料をもらってもいい」なんて考えているのかも…。
関連記事:要職・管理職・ヒラ…どれになりたい?「ヒラ」がトップに
■パート・アルバイトが抱く正社員との格差
次に、会社員とパート・アルバイトを分けて比較してみた。すると、会社員よりもパート・アルバイトのほうが「自分は給料泥棒だ」と思う人が少なかったのだ。
非正規雇用者が増える中、パート・アルバイトに求める仕事内容が正社員並みになっている。
そんな状況では、パート・アルバイトの人たちが「給料泥棒」なんて思うどころか、「もっともらってもいい」と思うのも無理はないだろう。
自分を「給料泥棒」だと思うのは、自己評価が低いともとれる。その気持ちを前向きにできるならいいが、自分を追い込むようになってはよくない。自分の働きへの対価として受け取る権利だと、胸を張ってほしい。
(文/しらべぇ編集部・ニャック)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年2月19日~2016年2月22日
対象:全国20代~60代の働く男女797名 (有効回答数)