就職活動で友人を失う そんな恐怖と背中合わせの世代は

2016/05/16 21:00

TAGSTOCK1/iStock/thinkstock
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5月も中盤、大学生にとっては就職活動(以下就活)が本格化している時期だろう。はやい人はすでに内定を得てゆとりができるため、そうでない人は嫉妬し始めることもあるはず。

しかし、現実はそれだけではないようだ。中には悶々とした気持ちが爆発してしまい、友人関係が崩壊してしまうケースもあるようなのだ。


■就職活動のせいで友人関係が崩壊したことがある?

しらべぇ編集部では全国の20代から60代の就活経験者に「就活のせいで友人関係が崩壊したことがあるか」聞いてみた。

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結果、「ある」と答えたのはおよそ5%にとどまり、殆どの人にはそのような経験がないことが判明。自分だけが取り残されれば嫉妬心のようなものは誰もが持つと思われるが、友人関係が崩壊するまでには至っていないことがわかった。


■20代男性がもっとも多い

調査結果を性世代別に見てみよう。

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20代男性がもっとも多く、7人に1人程度。続いて、20代女子が約10%となっており、他の世代と比較すると20代がかなり突出した数字に

理由については不明だが、ゆとり世代は「差をつけない」教育をうけてきているだけに「初めてのガチ競争」で戸惑ってしまい、心を乱してしまうのかも。

また、就職にほとんど苦労しなかったと思われる40代男性も若干高めに。これは、後半がバブル期経験者で、前半が氷河期経験者であることが原因であると思われる。


■経験者は「もったいないことをした」

実際に、友人関係が崩壊してしまったというAさんに話を聞いてみた。

「私は氷河期に就活をしていたのですが、仲間で一緒に入社説明会に行った人間が内定をゲットし、自分だけがどんどん取り残されていくうちに、焦りはじめました。


周囲の人は『いつか決まるよ』、『大丈夫だよ』と言ってくれたのですが、やっぱり他人事で上から目線でバカにされているように感じて、だんだん人と会うのが嫌になってきて。そんなとき、ある友人が裏で『あいつ就職まだ決まらないんだって』と笑いながら話しているのを耳にしてしまったんです。


今考えれば何気ない一言でしたが、当時の自分には下に見られたような気がして許せず、連絡をとることをやめました。結局就職は決まったのですが、その友人とは疎遠になり現在も連絡をとっていません。


ちょっと、もったいないことをしたと思っていますが、当時の自分の感情では仕方がなかったかなと思っています」


内定がなかなかとれない状況に置かれている人間は複雑な心境を抱えているもの。そっとしておくのがベストと言えるだろう。

・合わせて読みたい→大学は「就職予備校」なのか?若者と中高齢者で認識の違いが

(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治

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【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo
調査期間:2016年4月22日~2016年4月25日
対象:全国20代~60代の就職活動経験者951名(有効回答数)

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