女性の敵!ハロワもお手上げ「ウソ求人」に今さら罰則、懲役も

2016/06/07 11:00

サービス残業
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厚生労働省の有識者討論会が6月3日、事実と異なる「ウソ」の求人情報を出した企業への罰則を設けるべきという報告を行った。


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■ハローワークなどが対象

「ウソ」の対象になるのは、求人を行う企業がハローワークや「民間の職業案内機関」などの第三者を通じて公開する求人票の中身。民間の機関には、インターネットを利用するリクナビやマイナビ、エンジャパンなどの職業あっせんサービスも含まれる。


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■ウソ、まかり通る?

現行の職業安定法では、企業が第三者を通じて求人を行った場合の罰則規定がない。規定に触れるのは、企業が第三者を通さず直接、求人を行う場合に限られていた。

こうした中、「求人票のウソ」は半ば公然化。どのような内容であっても第三者側のチェックをすり抜ければ、まかり通る事態を招いている。

一方、こうしたブラック求人であっても、応募者の側が提出する履歴書に「ウソ」を書いて採用になると、こちらは「私文書偽造」。罰則の対象だ。


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■ネット民の反応は?

ネット上では、問題となっている「求人票のウソ」に罰則がなかったことに対し、驚きの声も聞かれる。 そもそも現代の求人では、「第三者」を通さない求人票の公開はなかなか難しい。

ましてや、国の機関で企業・求職者ともに誰でも利用できるハローワークに「ウソ」がはびこる事態は気がかりだ。もっと早く手を打つべきではなかっただろうか。


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■求人倍率は上がっても……

深夜残業
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今年4月現在、仕事を求めている人1人当たりに何件の求人があるかを示す「有効求人倍率」は1.34倍。次第に改善が見られるというが、倍率を「求人票のウソ」が下支えしているとすれば、実質的には水増しの数字に過ぎないとの指摘もある。

今回の報告を受けて厚生労働省は職業安定法を改正し、悪質な企業やその幹部に罰金や懲役などを科せるようにする方針を打ち出した。

グラフ

なおアンケートサイト「マインドソナー」を用いた調査によると、「求人票の内容が事実と異なっていた経験がある」という人の割合は約33%。

男女別では、「働きかた」の違いから男性に比べ求人票に触れる機会が多いとされる女性で割合が高く、47%に達している。

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(文/しらべぇ編集部・前田昌宏

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