復旧費用は354億円 石垣撤去が始まった熊本城の惨状を取材

2016/06/11 06:00

熊本城5

熊本地震によって甚大な被害を受けた熊本城。築城の名手とうたわれた初代熊本藩主・加藤清正が手がけた名城で、西南戦争で薩摩軍の攻撃にも耐えたが、震度5強の揺れで石垣や櫓の多くが倒壊した。

熊本市の発表では、石垣全体3割の積み直しが必要で、およそ354億円の費用がかかるという。実際、「武者返し」と呼ばれる美しい曲線の石垣やその上に建てられた櫓がそこここで崩壊し、無残な姿を見せている。

熊本城7


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■地震の爪あとを眺める観光客の姿も

熊本城4

このような状況ではあるが、本丸に近い二ノ丸公園までは以前から観光客も入場することが可能。今しか見られない壮絶な光景を求めてか、西欧や中国などからの観光客の姿も見られ、しらべぇ取材班も何度か写真撮影を依頼された。


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■加藤神社の一般公開もスタート

加藤神社1

初代城主・加藤清正をを祀った城内にある加藤神社は、6月8日から一般公開を再開。参道への道を囲む石垣を土嚢で支えるといった地震対策をほどこしてだが、二ノ丸公園に加えて観光客も入ることができる。

熊本城3

加藤神社は、地震で屋根瓦が落ち石垣も崩れた熊本城天守閣を眺める絶好のポイントだ。

熊本城8


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■城壁の修復も始まる

熊本城2

今週から、本格的に崩れた石垣を撤去する工事も始まっている。大きなダメージを受けながら、再び立ち上がりつつある姿を見ることができるのは、しばらくの間だけかもしれない。

懸命に復興へと進む熊本の歩み、全国の皆さんにも応援していただきたい。

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(取材・文/しらべぇ編集部・タカハシマコト

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