ライバル強い「広島のカープ」首位浮上は困難か 球団は好調

2016/06/30 11:00

広島東洋カープ
©写真AC

プロ野球セ・リーグで広島東洋カープの勢いが止まらない。6月28日には、22年ぶりに10連勝をマーク。29日のヤクルト戦でも勝ち星を挙げて11連勝(32年ぶり)と、現在、リーグ首位を独走する。


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■「広島のカープ」は弱い?

広島のお好み焼き
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厚いファン層に支えられ野球は「カープ」が強い広島だが、一方で「カープ」が弱い分野もある。名物のお好み焼きに使うソースのブランドだ。

主なブランドは「オタフク」「カープ」「ミツワ」の3つ。首位に立つのがオタフクで、カープとミツワは弱い。

オタフクの強さは、お好み焼き店が店頭へ掲げている客寄せの「のぼり」に同ブランドが提供したものを最も多く見かけることからもわかる。

3ブランド以外では「センナリ」などを使う店もあるが、一部にとどまるようだ。


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■知名度も高い「オタフク」

オタフクソース本社
画像出典:wikipedia ©Taisyo

「オタフクソース」社の発祥は広島市。ソースの製造・販売に乗り出したのは1950(昭和25)年だという。

店に卸す業務用のみならず小容量のチューブに充てんした家庭向け商品を大手スーパーなどが小売りしていることから、地元限定の「カープ」「ミツワ」とは異なり国内の広い地域で入手できる。

味の特徴は「甘口」。関西流に比べると味付けで甘みが強いとされる広島流お好み焼きのイメージは、オタフクによるところが大きいかもしれない。

グラフ

アンケートサイト「マインドソナー」を用いた調査によると、「広島のお好み焼きソースといえばオタフク」という人は約67%。3人に2人を超える割合だった。


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■「カープ」は辛口に定評

カープソース

「カープ」ブランドでソースを提供するのは毛利醸造(広島県三次市)。トップブランドのオタフクよりも古く、昭和初期から製造・販売に携わってきた歴史を持つ。県東部・北部ではそれなりのシェアがあるようだが、広島市がある西部では劣勢を否めない。

強大なライバルを相手に回して首位への浮上は事実上、困難だろうが、「カープでなければ」というファンの声をよく聞くのもまた事実である。

味は、オタフクよりも辛口。独特のスパイシーな風味もある。


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■お好み村は全店「ミツワ」

画像出典:wikipedia ©Taisyo
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広島市に本社を置くサンフーズが製造・販売する「ミツワ」もカープ同様で、使う店はオタフクほど多くないようだ。街角で見かけるのぼりの数も目立って少ない。とはいえ繁華街・新天地の観光名所「お好み村」では全店が採用しているという。

なおサンフーズでは、ミツワソースの味を「甘すぎず、辛すぎず」とうたう。甘口のオタフクと辛口のカープをともに意識している気配がうっすらと漂うが、実際には辛口寄り。カープとは異なるスパイシーな風味も感じる。


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■「利きソース」の結果は?

お好み焼き
「利きソース」に用意したのはいずれも肉玉ソバ。写真左から順に「オタフク」「カープ」「ミツワ」をそれぞれ使用

しらべぇ編集部では広島市内に場所を設け、3ブランドそれぞれを使うお好み焼き1枚ずつを店からテークアウト。野球・ソース共に「カープ」ファンだという地元の30代男性に食べ比べてもらうことで、利き酒ならぬ「利きソース」を官能検査形式で実施した。

男性は、オタフクを正しく舌で利き分けたものの、カープをミツワと、ミツワをカープと、それぞれ利き違えて回答。カープへの仁義を立てることができず不調に終わった。

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(取材・文/しらべぇ編集部・前田昌宏

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