PL学園野球部が初戦敗退で休部!ファンから悪しき伝統を悔やむ声

2016/07/16 11:00

※画像はPL学園野球部公式サイトのスクリーンショット
※画像はPL学園野球部公式サイトのスクリーンショット

高校野球の名門PL学園が夏の全国高校野球選手権大会大阪府大会1回戦で東大阪大柏原に接戦の末敗れ、栄光の歴史にひとまずの幕を閉じた。

最後の大会は部員11人で臨み、2-5から逆転するなど奮闘したが勝利することはできなかったのだ。



 

■一時は再開と報じられるも…

PL学園野球部は、度重なる部員の暴力行為が原因で徐々に活動規模を縮小していく。2013年の暴力事件をきっかけに監督に野球未経験の校長が就任したのち、新入部員の受け入れを停止。残った部員の引退をもって、休部とする方針を発表した。

休部については、OB会が存続を求めた嘆願書を提出。ファンからも同調する意見が多数あがり、一時は2017年からの部員受け入れ再開と専用グラウンド、部員寮を新築する方針が伝えられ、活動停止は免れたかと思われた。

しかし2016年になり、学校側が今夏限りでの休部にシフトチェンジしたことが判明。部員募集についても「わからない」とし、ファンや関係者に衝撃が。

この翻意について一部ではOBの清原和博氏の覚醒剤使用による逮捕が要因ではないかとの噂があるが、真偽の程は不明だ。


関連記事:PL野球部の休部に衝撃!最強と言われた学校に何が…

 

 ■80年代最強の高校野球チーム

春20回、夏17回甲子園大会に出場し、4回の優勝を誇るPL学園は、80年代最強のチームとして恐れられた。とくに桑田真澄氏と清原和博氏が中心になった1983年から85年はその強さが際立ち、「南海ホークスより強い」と揶揄されることもあるほどに。

さらに 1987年には立浪和義を中心としたチームで春夏連覇を達成。以降優勝はないが松井稼頭央、福留孝介、今江敏晃などプロで高い成績を残す選手を輩出し、強豪として君臨し続けた。

最近は大阪桐蔭高校の後塵を拝することが多くなり、甲子園にも2009年以来出場していないが、その知名度と人気はいまだに高いものがある。

それだけに今回の休部については、惜しむ声が多いようだ。


関連記事:プロ野球より面白い?選抜高校野球の魅力をスター5人から検証

 

■高校野球ファンに聞いてみた

自身も元高校球児でファンというAさんに聞いてみた。

「個人的な見解ですが、強かった頃の選手はまわりからチヤホヤされ、「野球が強ければなにをしてもいい」と勘違いをしていたのではないでしょうか。もう少し指導者や学校が人間教育に力を入れていたら、こういうことにはならなかったはず。だいたい高校野球の指導者は挨拶ばかり教えて、一般常識や道徳は放置しているように思います。


とくにPLはOBが『3年神様、2年平民、1年奴隷』という悪しき伝統があったと暴露していますし、それが暴力を平然と行える原因でしょう? そんなの、監督が知らないはずないし、一般社会とかけ離れているわけですから、やめさせるべきじゃないですか。


ちなみに、自分の野球部もそこそこ強く、先輩から素手でノックを捕れといわれたり、むやみに殴られたりすることがありました。全寮制だとつねに一緒にいなきゃいけませんから、監督の目を盗んで暴力に走る部員も多いんです。報告すると、チクったといわれて、ボコボコにされますから、黙っているしかなくて。


ただ自分がキャプテンになって、暴力を排除しようという機運が高まったんです。なかには『暴力ふるいたい』ってやつもいましたけど、『自分がされたら嫌なことするのはやめよう』と諭し、基本いじめや暴力は禁止にしました。PLにそういう選手がいなかったことが残念でなりません」


PL野球部が再び甲子園の舞台に立つことはあるのだろうか。

・合わせて読みたい→PL野球部の休部に衝撃! 最強と言われた学校に何が…

(取材・文/しらべえ編集部・佐藤 俊治

Amazonタイムセール&キャンペーンをチェック!

高校野球取材PL学園休部
シェア ツイート 送る アプリで読む

人気記事ランキング