バカ?天才?メイプル超合金・カズレーザーの生き様を本に重ねる
2016/09/09 19:00
「愚かな知恵者になるよりも、利口な馬鹿になりなさい」
シェイクスピアの名言である。
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■メイプル超合金・カズレーザーの人気
M-1グランプリ2015の決勝進出を決めたお笑いコンビ「メイプル超合金」。惜しくもタイトルは逃したものの強烈なイメージから翌年には大ブレイクを果たした。
現在、とくに人気が出ているボケ担当のカズレーザー(32)。
頭は金髪で全身は真っ赤な衣装に包まれたスタイルが印象的な彼は、大学の喜劇研究会に所属し、同大学を卒業後すぐにお笑いの世界に入った。
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■クイズ番組の常連に
多くの芸人同様に日の目をみるまで時間がかかったものの、ここのところ、テレビ、特にクイズ系番組でよくみかける。
最近は以前より芸能人参加型クイズ番組が増え、中でもロザン・宇治原史規(40)など高学歴の芸人が加わっているものも多くなった。
そんな中に飛び込んできたのがカズレーザーである。
初めのうちは売り込み=鳴り物入りでの登場だと思いきや、箱を開ければ、その知識の豊富さに只々驚くばかりだ。某番組では「絶対的エース・宇治原」をも脅かすほどの存在にまでなった。
そんなカズレーザーの生き様をこの本に重ね合わせてみた。
『バカなのにできるやつ、賢いのにできないやつ』千田琢哉・著
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■カズレーザーの生き様と重ね合せて読める本
この本はいわゆるビジネス本で、物語や空想が好きな読書家が読んでも微塵も面白いとは言えない部分が多い。しかし、ここに書かれていることを「お笑いで成功した男」に重ね合わせてみると、実に愉快である。
「“ちょっとバカ”を演じるためには、圧倒的な実力がなければならないのだ」
「猪突猛進タイプはいずれ大化けして行動力ある秀才になる」
「統計的にあり得ないことに挑戦して分析される存在になりたい」(本文より抜粋)
これらの言葉は視聴者に対して自己の知識を存分に伝えてくるカズレーザーの生き方そのものである。
多くの人間は自分よりもちょっとバカなやつを好きになる。なぜなら自分が優位に立っていると感じたいからだ。
そういった目線でカズレーザーをみている視聴者は、彼をスッと取り込んでしまう。実は「できるやつ」とも知らずに。
とはいえ入れ替わり立ち替わりの激しい芸能界、特にお笑いの世界。この先、彼がどこまでがんばっていけるのかを温かく見守っていきたい。
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(文/芥川 奈於)