「君の名は。」「聲の形」アニメ映画=オタク向けじゃない!

聲の形
画像は映画「聲の形」公式サイトのスクリーンショット

「君の名は。」が、アニメ映画で空前のブームになっている。すでに興行収入100億円を突破。日本のアニメ作品において、宮崎駿監督のスタジオジブリ作品以外では初めてのことだ。

さらに、9月17日に公開された「聲の形(こえのかたち)」もヒット中。

アニメ映画が、今熱い!



 

■「君の名は。」人気は想定外?

舞台挨拶で新海監督が「公開前の興行収入目標は20億円」だったと発言している。通常、大ヒット作はお盆やクリスマス・お正月など人が集まりやすい時期を選んで公開するが、「君の名は。」の公開は8月末。爆発的なヒットは想像していなかったのだろう。

しかし、蓋を開ければ公開5週目にして100億円を突破し、『小説 君の名は。』(角川文庫刊)は100万部超え。口コミやネットで今も話題をさらっている。

アニメとは思えない映像美、何度も見たくなるストーリーに、夢中になってしまう。


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■「聲の形」上映はたったの120館

一方の「聲の形」は、1週目の興行収入ランキングで「君の名は。」に続いて2位に入った。

実は、「聲の形」を上映しているのは全国で120館。「君の名は。」が296館、シン・ゴジラが348館といえば、その規模の小ささがわかるだろう。

キャストの欄を見ても、アニメ好きでなければ松岡茉優くらいしか知らないはず。監督だって一般的に有名な人ではない。

制作している京都アニメーションは『けいおん!』『涼宮ハルヒの憂鬱』などで知られる会社。そのためネットでは「みんなが『キモイ』って言ってる深夜アニメを作ってる会社が作ってるんだからな!」なんて声も。

原作から続くテーマの深さ、そして京アニらしい演出や丁寧な作画は、アニメ好き以外にも受け入れられたようだ。


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■アニメ映画への敷居が下がった?

この2作のヒットで、普段はアニメなんて見ないような人の「アニメ」のイメージは変わってきている。そもそも、ジブリ以外のアニメ映画=オタクが好きそうなやつという印象がおかしいのだ。

ただ「君の名は。」がヒットしなければ、「聲の形」がここまで一般層に受け入れられなかったのも事実だろう。

年内に、のんが主演を務めることでも話題の「この世界の片隅に」や、東映アニメーション60周年記念作品「ポッピンQ」など、魅力的なアニメ映画がまだまだ公開予定。

アニメだからこそ素敵な作品もたくさんあるので、食わず嫌いはもったいない!

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(取材・文/しらべぇ編集部・たつきあつこ

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