風邪引きはじめの対策をすると治りが早いか内科医に取材→「変わりません」

2016/10/07 21:00

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©istock

夏から秋への「季節の変わり目」は、体調を崩す人が多い。

学校も会社も風邪で休む人が毎年増える時期だが、こんなときによく聞こえる「風邪引きはじめの対策」は本当に効果があるのだろうか?



 

■クラシエ製薬の調査によると

クラシエ製薬が8月18日から21日にかけて行った調査によると、どうやら「医師と一般人の風邪の引きはじめに対する感覚」がかなり違うことが判明。

医師は「身体やのどに違和感を感じる」と回答したことに対し、一般人は「のどが痛い、鼻づまりが起きる、悪寒がする」などを風邪の引きはじめだと思っているようだ。

つまり、一般人が思う風邪の引きはじめはすでに手遅れの状態で、風邪の初期症状に対する処置をするには遅すぎるということだろうか…?


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■医師の見解は…

もし手遅れな状態で葛根湯や栄養ドリンクを飲んでも意味はない。

そこでしらべぇコラムニストでもある内科医の青木マダガスカル先生に、一般人が思う風邪の初期症状の状態で処置をしても意味がないのか聞いてみたところ、衝撃の回答が返って来た。


「風邪はそもそも、特別治療しなくても自然治癒する疾患です。

まわりへの感染拡大を防ぐ意味では、早期診断の意義はあるかもしれませんが、症状がそろってから受診しても治るまでの期間に違いはありません。

処方する薬もだいたい同じです。医療従事者には、風邪程度では病院を受診しないという人も少なくありません


初期症状のときだろうが、症状が進行してからだろうが風邪の治る期間は変わらないということらしい。

というか、医療従事者が風邪ぐらいで病院に行かないとは…医師がそんなに正直に言って大丈夫なのだろうか。

だが、薬を飲んで症状を緩和させることは重要なことだと思われるので、ツラいと思ったら無理せずに病院へ行ったほうがいいだろう。

結局のところ「栄養を摂ってよく寝る!」というのが、いちばんの風邪の治療法なのかもしれない。

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(取材・文/しらべぇ編集部・熊田熊男 取材協力/内科医・青木マダガスカル

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