くら寿司がついに自前で魚屋をオープン! 最強の回転寿司へ前進

くら寿司が「国産の天然魚」だけの魚屋『くら天然魚市場』を展開!

2016/10/13 18:00

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100円回転寿司の世界では、各社それぞれで独自の方向性をめざした激しい闘いが続いている。

スシローは築地のマグロなどの高級ラインを豊富に取り揃え、かっぱ寿司は座敷のある落ち着いた店づくりを展開。

そんな中、くら寿司が前代未聞の一大プロジェクトを進めようとしている。なんとすべて「国産の天然魚」だけ取り揃えた魚屋『くら天然魚市場』を大阪・貝塚市に作ったのだ。

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■くら寿司の魚屋が生まれた理由

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しらべぇ編集部も記者発表会に行ってみると、いったいなぜくら寿司が自前で魚屋を始めたのか理由が書かれた社長じきじきに説明。

資料にあった流れをまとめると…

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いままで全国の美味しい天然魚を使ったご当地フェアをやっていたが、天然魚は量を確保するのが難しい場合があり実施が困難だった

そこで福井県や四国の漁港にバイヤーを配置して都度魚を買うのではなく、事前に年間の契約金額を決めて「一船買い」をすることに。

スタートした2015年は計画以下だったが、2016年は10月時点でほぼ計画通り水揚げの成果が出る。

次は最終販売を想定した魚の選別を漁獲現場でしつつ、市場を通さず鮮度を保つ処理・商品開発・販売ができる所が必要

自分で加工場と「くら寿司での販売に向かない魚」(美味しいけど寿司向けでなかったり100円で提供できないもの)を売れる魚屋を作る

要するに、ほかの回転寿司では業者に任せていた流通や仕入れをすべて漁師と協力することで、くら寿司の店舗へ国産の天然魚をいままでよりスムーズに供給することができるようになった。

また、どうしても100円で売れない高級魚や、生食に向いていない魚は自社の魚屋で売ることでロスを減らすという、非常に理にかなった方法をくら寿司は取ったというワケだ。


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■魚市場へも行ってみることに

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口で言うのは簡単だがムチャクチャ壮大なこのプロジェクト、魚市場は18日にいよいよオープンする。

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4,500坪の敷地で加工された魚はさつま揚げや焼き魚などの惣菜や、300円から500円の刺身にして販売される。

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ひらめやかんぱちなど高級な魚は500円で販売されるが、400円でもウマヅラハギなど通好みの魚があったりと魚好きから見ても非常に楽しいラインナップだ。

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■漁師たちのやる気もハンパじゃない

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また、福井県の漁港から最速3時間半で届く尾頭付きの魚もあり、お店で三枚おろしなどの調理もしてくれる。

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店の前にある『くらの不思議な池』では、天然魚が泳いでおり、店内にあるモニタでようすを見ることが可能だ。

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石鯛やアジ、ウマヅラハギなどの魚がたくさん泳いでおり、見ているだけで楽しい。

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併設されている『くら寿司東貝塚店』では、くら寿司が契約している各県の担当者たちが待ち構えていた。

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「うちの県の魚が一番ウマい!」と豪語していたのは、愛媛県のみなさん。

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愛媛県は以前からフルーツフィッシュの『みかんぶり』などをくら寿司へ供給していたが、天然魚もさらに販売するらしい。

宇和海など愛媛の南は養殖が盛んで、北の瀬戸内海では逆に漁業が盛んなんだとか。どの魚もウマそうである。

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高知県はカンパチやハガツオを供給。

ハガツオは非常に鮮度が落ちやすいため、県内でしかほとんど食べることができなかった幻の魚だが、直接取引をすることで西日本のくら寿司でも食べられる機会が生まれそうだ。

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寿司にしたものも食べてみることに。

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さまざまな種類の天然魚があったが、もっとも予想外で美味しかったのがボラ。ゆず漬けにすることで臭みもとれているが、もともと新鮮なので食感もバッチリ。

上品な旨味が感じられる。

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だが、一番うまかったのはくら寿司の「石澤ドレッシング」を使ったタコのカルパッチョ。

見た目で伝えられないのが残念だが、タコの食感と香り、旨味がスゴすぎた…海外産の冷凍タコに慣れた人にとっては、衝撃的すぎるウマさであった。


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■最強回転寿司へ近づくくら寿司

ドーナツやカレーパンなど、さまざまな美味しい謎メニューを開発していたくら寿司。サイドメニューだけでなく寿司でも他社より圧倒的にクオリティの高いものを提供できるようになったら「最強回転寿司」になること間違いなしである。

天然魚はまずは西日本でしか提供できないため東日本の人たちはもうちょっと待たなければならなそう。

しかし、これからさらに漁協などと提携が進めば全国のくら寿司で美味しい国産の天然魚が食べられるようになるかも?

魚離れが進む日本人にとって、こういったプロジェクトは非常にありがたい。漁師も消費者もうれしいくら寿司の画期的な試み、成功することを祈るばかりだ。

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(取材・文/しらべぇ編集部・熊田熊男

(文/しらべぇ編集部・熊田熊男

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