日本刀鍛錬の実演も!関市刃物まつりで「至高の1本」を探す

2016/10/15 11:45

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先日、岐阜県の関市において毎年恒例の行事『刃物まつり』が開催された。

関は日本刀の町。ふるさと納税の返礼品に日本刀を用意し、話題になったのは記憶に新しい。

技術を生かした刃物の生産販売は、岐阜県にとっても重要な財源だ。関で製造されたナイフのファンは、世界各地に存在する。

その関において、此度の刃物まつりは各国のナイフマニアからの注目を集める重大イベントなのだ。


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■日本刀鍛錬の実演も

普段の関の光景は、他の地方都市とまったく大差ない。だがこの日は、大通りに各企業のブースが立ち並び大勢の買い物客を集めていた。

良質の刃物が買えるということで、遠方からの来訪客もたくさん訪れる。また、多くの外国人観光客の姿も。


刃物まつり最大の見せ場といえば、関鍛冶伝承館で行われる日本刀鍛錬の実演。伝統衣装に身を包んだ鍛冶職人が、昔ながらの方法で日本刀を打ち出すのだ。

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日本刀は、我が国日本の重工業の基礎になった伝統工芸品。だがその製造過程を実際に見たことのある人は、決して多くないだろう。

日本人として、一度は見ておきたい光景である。


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■ナイフ作家が大集合

また、関市の公共施設において『関アウトドアズナイフショー』という即売イベントも催された。

こちらはナイフ作家がブース展示を行ない、作品を展示販売するもの。国際的に有名な研磨師も、このイベントに登場している。

ここで、しらべぇ取材班がとくに注目したナイフ作家の作品をご紹介しよう。

まずは静岡県浜松市で『工房Kei』を運営する大草敬介氏の作品だ。ナイフの取手の部分は、和紙を挟んだグラスファイバーでできている。

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「和洋折衷のデザインを目指している」と語る大草氏。ナイフのブレード面に凝った作品は非常に多いが、一方で取手の部分にこだわりを見せているものは少ない。和紙を使うことでデザイン性を強調しているものは、大草氏の作品以外には見当たらなかった。

また、静岡県掛川市のナイフ作家山本宣弘氏は、象牙素材を使った作品を出展。

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このナイフの取手は本象牙である。そのため、海外へ持ち出すことはワシントン条約で禁止されている。

だがその分、希少性と高級感では他の追随を許さない。まさに一生涯に渡って愛用することのできる1本だ。購入者自身からその子供へ、そして孫へと引き継ぐこともできる美術品でもある。


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■ナイフと日常生活

「ナイフは物騒な道具」という先入観が、世間には根強くある。

だが、我々が生活をする上でナイフは欠かせない。それを持ち歩く必要はないが、日常生活のあらゆる場面でナイフが求められる機会はあるだろう。また、野外レジャーにナイフは絶対不可欠だ。

そして、ナイフは「世代間の引き継ぎ」ができる道具。時を経れば経るほど、「至高の1本」になっていく性質がある。

刃物は決して「物騒な道具」ではない。むしろ、人の手の温かみを知っているものでもあるのだ。

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(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一

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