自治体を悩ます大麻の「生命力」あの元女優も野外で栽培?

2016/11/18 10:00

OpenRangeStock/iStock/Thinkstock
(OpenRangeStock/iStock/Thinkstock)

和歌山県かつらぎ町の民家で、じつに1万本以上もの大麻草が発見された。

当然ながら、これは犯罪である。建物内にいた人物はすでに逮捕され、大麻草も警察が押収した。だが、何しろ1万本という量だ。これは言わば「事業」として大麻を栽培していたとしか思えない。

となると、大麻はかなり栽培が簡単な植物なのだろうか。



 

■暑くても寒くても育つ

大麻は世界的な植物だ。

特別な栄養は必要なく、水も多少の量で済む。しかも寒帯から熱帯にかけての地域で幅広く生育。これほどタフな植物も珍しい。

かつては繊維として重宝された大麻だが、もちろん今ではその栽培が厳しく規制されている。我が国日本では、厳格なライセンス制を導入。無許可で大麻を発芽させる行為は、決して許されないのだ。

だが現実問題、大麻の無許可栽培事件が発生している。それはやはり、「素人でも育てることができる」点が大きいのではないか。たとえばアサガオですら天候不順による未開花が発生するものだが、大麻はぐんぐん育つ。

屋外、室内を問わない「オールラウンダー」と表現してもいい。


関連記事:10代男性の3割が医療大麻合法化に賛成 新たな治療の選択肢として

 

■自生大麻との戦い

北海道は、自生大麻が非常に多いことで知られている。

これは明治時代、国策で大麻の生産が推奨されていたことに端を発する。その大麻は繊維やロープ、投網などに使うためだが、結果としてそれが自生大麻と自治体との「いたちごっこ」を生み出してしまった。

一般市民は自生大麻を発見次第、自治体に通報しなければならない。自治体職員はすぐさま現場を調査し、駆除作業に取りかかる。だがそうは言っても、二度とその場に大麻が自生しない保証はない。

それだけ、「大麻との戦い」は苦しい作業なのだ。


関連記事:『バイキング』坂上忍たちの仰天発言を伊藤アナが制止 「絶対に言わないで!」

 

■大麻は「自然に優しい」か?

元女優の高樹沙耶被告には、「石垣島で大麻を栽培していた」という噂がある。

もちろんそれは、今の段階では噂話に過ぎない。だが高樹被告が噂通り、野外で大麻を栽培していたとしたらそれは行政をも揺るがしかねない一大事だ。

大地に根付いてしまった大麻を、誰が駆除するのか。言わずもがな、市民と自治体職員である。

大麻の種はガーデニング文化の盛んなヨーロッパの某国で簡単に購入することができ、発芽も比較的容易。野外に撒けば、あとは自然に大きくなる一方だ。

敢えてもう一度書くが、そのような生命力の強い植物を駆除するのは誰か?

一部のナチュラリストが唱えている「大麻は自然の恵み」という言葉は、逆に現地の自然を破壊する可能性が大きいのだ。

・合わせて読みたい→石垣島の人々を裏切った高樹沙耶 「大麻所持より罪は重い」の声も

(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一

Amazonタイムセール&キャンペーンをチェック!

犯罪自治体取材大麻高樹沙耶
シェア ツイート 送る アプリで読む

人気記事ランキング