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芸能プロ社長が脅迫で逮捕 「ヤクザより怖い」と弁護士が激白

コラム

プロデューサー

(©ぱくたそ)

レイ法律事務所・弁護士の河西邦剛です。

運営する地下アイドルグループから脱退した女性の母親を脅したとして、愛知県警名東署が、イベント企画会社社長の浅野政之容疑者(45)を脅迫容疑で逮捕したという事件がありました。

 

■ ヤクザより怖い芸能プロダクション?

私も芸能トラブルを巡る事件を数多く担当してきましたが、芸能プロダクションとタレントとの間のトラブルで最も多い類型が、「移籍・脱退問題」です。

過去の裁判例の中にも「芸能プロダクションは、初期投資を行ってアイドルを媒体に露出させ、人気を上昇させてチケットやグッズの売上げを伸ばし、そこから投資を回収するビジネスモデルを有していると認められる」ということに言及している判決があります。

つまり、芸能プロダクションから見たらタレントは商品。この商品であるタレントが脱退されると困ることは事実なわけです。

そして、大小さまざまな芸能プロダクションの中には、タレントを奴隷のように扱う事務所もあるのは事実。時に甘い言葉を使い、時に脅迫してタレントを洗脳していく芸能プロダクションの社長もいます。

私の経験では、実質1人でやっているような極めて小規模な芸能プロダクションには、悪徳事務所が少なくない印象を持っています。

私が扱った事件でも、今回のように家族を脅迫していたケースもあり、彼らの手法ははっきり言ってほぼ「ヤクザ」でした。

 

■ 契約書に多額の違約金を入れ込むケースも

また、実際にあるケースですが、芸能プロダクションのバックに悪徳弁護士が付いている場合には、多額の違約金条項を契約に追加しているケースもあります。

まだまだ無名のタレントの場合には、芸能プロダクションとの契約期間は2~3年であることが多いのですが、途中で解約した場合にはひと月あたり数万円の違約金を支払うという条項が入っているケースもあります。

社長はこれを悪用して「途中でやめるなら違約金を払えよ」というケースもあるわけです。

 

■ 弁護士に相談するべき

我々弁護士が相談を受けたときには、タレントを代理して社長との交渉に入っていくことが多いですが、我々弁護士が代理交渉をした程度では到底まとまらないケースも少なくありません。

その場合には、刑事告訴、面談強要禁止の仮処分、債務不存在確認訴訟の提起等々で対応します。私達弁護士も依頼者であるタレントの生命身体を守るために命がけです。

また、酷い契約書だと、禁止条項の中に親族や弁護士を含めた一切の第三者への相談を禁止しているケースもあり、タレントを追い込もうとしているものもあります。

弁護士に相談してはいけないという条項は無効となります。絶対にひとりで悩まず、警察や弁護士に相談するようにしてください。

 

■今回の事件は氷山の一角!?

今回のように警察に逮捕されるケースはまだまだ少ないですが、同じような事件は少なくありません。今回の事件が、悪質芸能プロダクションに対する歯止めのきっかけになればと期待しています。

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(文/レイ法律事務所・河西邦剛弁護士

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