しらべぇ

箱根駅伝でランナーが本当に轢かれていたら責任はどうなる?弁護士に聞いた

社会

箱根駅伝

(huasui/iStock/Thinkstock)

箱根駅伝の第10区にて、神奈川大学のランナーが自動車に轢かれそうになっていたことが判明し、大きな話題となっている。

報道の発端となったのはひとりのツイッターユーザーの投稿。しらべぇでも昨日、いち早く記事化しお伝えしているので、詳細はそちらをご覧いただきたい。

 

■もし本当に轢かれていたら…責任はどうなるの?

同駅伝では、ランナーの通過時に交通規制が行われ、自動車が通れなくなるのが通常だ。しかし、このときは現場の対応が遅れ、自動車が走る中にランナーが突入していく形となった。

幸いにも彼がケガを負うことはなかったが、映像を見る限りかなり危険な状況だ。もし実際に自動車がランナーにぶつかっていれば、誰が、どんな責任を負うことになるのだろうか?

しらべぇ取材班は、レイ法律事務所に所属する舟橋和宏弁護士に話を聞いた。

舟橋弁護士:交通事故を起きてしまった場合、交通事故を起こした人、つまり加害者側は、刑事上の責任、民事上の責任、行政上の責任を負う可能性があります。

まず、刑事上の責任ですが、ドライバーには、過失運転傷害罪(自動車運転処罰法第5条)が成立する可能性があります。法律上は、自動車を運転し不注意で人に怪我をさせてしまった場合、このような犯罪が成立するのです。

 

次に、民事上、不注意で人に怪我をさせてしまった場合、治療費や通院費などの損害賠償責任を負い、慰謝料を支払わなければならない可能性があります。そして、行政上の責任として、運転免許の点数加算が行われます。この点数が加算されていくと運転免許停止・免許取消になってしまいます。

 

もっとも、今回問題なのは、ドライバーに不注意があったといえるかどうかです。ニュースによると「交通規制が不十分だった」とあり、ドライバーに責任があったかどうかが難しいところですね。

 

むしろ、交通事故が起きていた場合、交通規制をする警視庁側の問題が大きいとされてしまう可能性が高いでしょう。

 

■自分が意図せず乗用車側になってしまうことも?

SNS上では警察の不手際はもちろん、強行突破した自動車に対しても批判的な声が強まっている。

しかし、町おこしの一貫などで駅伝やマラソン大会が多く開催されるようになっている昨今、「気がついたらマラソンコースに自動車で入ってしまっていた」ということもあり得るようだ。

前回の記事配信後、しらべぇの公式Facebookページに寄せられたある読者のコメントを紹介したい。

「突っ込んでしまったドライバーは、何のことか分からなかったかもよ。

 

最近、地方のマラソン大会が増えてきて、私も、一度、知らずに、車でコースに入ってしまったことあります。山道を通って、町に降りてきたんですが、この先、マラソン大会で通行止めとかの看板、何もなかった。

 

仕方なしにノロノロとコースを走って、事なきを得ましたけど」

 

このように、時として意図せず自分が乗用車側の立場になってしまうこともあるようだ。

もっとも、日本に住んでいて、正月に箱根駅伝が行なわれることをことを知らずに日比谷付近を通過していた可能性は、とても低いだろうが……。

いずれにせよ、警察や各地の大会運営者には、入念な点呼を心がけてほしいものだ。

・合わせて読みたい⇒箱根駅伝であわや「死亡事故」の事件が発生していた…警察の不手際に批判

(文/しらべぇ編集部・クレソン佐藤 参照:箱根駅伝公式サイト 取材協力/レイ法律事務所・舟橋和宏弁護士)

関連記事

WEBアシスタント募集中 WEBエンジニア募集