「なぜフェミニストはイスラム女性を助けないの?」海外の反応は…

2017/02/24 10:30

(画像はYouTubeのスクリーンショット)
(画像はYouTubeのスクリーンショット)

女性の権利のために戦うフェミニスト。ヨーロッパや北米には積極的な活動を行うフェミニストの団体が数多くある一方で、中東やアフリカでそういった活動が活発に行われているという話はあまり耳にしない。

ソマリア生まれのオランダの元下院議員、アヤーン・ヒルシ・アリさんが語る「なぜフェミニストはムスリムの女性のために戦わないのか?」という動画が多くの反響を呼んでいるようだ。



 

■ムスリム女性のために戦うフェミニストはいない?

そもそもフェミニストとは何だろうか?日本では単に「女性に優しい人」という意味で使われていたりもするが、本来は女性の権利を拡張し、男女同権を目指すフェミニズムを主張する人のことを指す。

こと女性の社会進出や男女同権に関しては、欧米は世界中で最も先進的であると言ってもいい。一方イスラム諸国は女性が社会で活躍し、望む職に就いて自由な生き方をしよう思っても、文化的、宗教的なものを含め様々なハードルが待ち受けている。

言わばムスリムの女性は最も男女同権から遠い存在なのだから、欧米のフェミニストたちは彼女たちの開放を望むではないだろうか?

しかし、現実にはいくつかの例外を除いて、彼女たちのために戦うフェミニスト団体はいないとアリさんは語っている。


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■無理解や誤解が原因

多くの西洋人フェミニストたちはイスラム文化を理解しておらず、世界中の女性は等しく同じように抑圧されているという思い込みから道徳的混乱に陥っているとアリさんは説明する。

また、彼女が出会ったフェミニストの中には、そもそもムスリム女性は西側諸国からの“手助け”など必要としていないし、そのような手助けは彼女たちにとって侮辱であり恩着せがましいものだと主張する人もいたそうだ。


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■動画を見た人々の反応

「なんで戦わないかは明らかで、フェミニストが偽善者だから」

「ガールフレンドがムスリム男性に嫌がらせされたことがあるけど、彼が白人じゃないから咎められなかったよ」

「いや、そこはお前が止めろよ…」

「ムスリムを良く知らないから怖がってるんじゃないかな」

「そろそろフェミニズムはダブルスタンダードを改めたほうがいい」

「アヤーン・ヒルシ・アリこそ真の活動家」

「このチャンネルの現実的なところが好き」

「イスラム諸国に住んでいたけど、問題なのは彼女たちがそれを正しいことだと教えられて育ったせいで、手助けを望まないこと」

「せめて多くの女性がこの人くらい賢かったらな」

「近年の新しいフェミニズム運動は単純にカッコ悪いと思う」

「この人はイスラム教の改革を唱えて命を狙われてるんだよね」

「今やアメリカでは女性の方が男性の100倍自由を漫喫できて、男性は永遠に終わらない差別に苦しんでる立場だよ」

「イスラム教がこの星で最も抑圧的な宗教であることは認めるけど、キリスト教が女性の権利拡張に繋がったとかいう話は信じられない。何度も聖書を読んだけど、男女平等でないことは明らか」

「西側諸国はどんどん社会主義に染まっていくよね」

「攻撃者の男から身を守るため女性にはテーザーガンや催涙スプレー、あるいは銃をもたせよう。もしくはベーコンも」

「フェミニズムはジョーク」


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■日本も他人事ではない?

日本における女性の社会的地位は欧米諸国に比べてかなり低い水準にある。たしか、2016年に発表された「世界男女格差報告書」では144カ国中111位という低い順位だった。

この議題で名前が挙がるほどではないとは言え、対岸の火事や他人事として見るべきではないのかもしれない。

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(取材・文/しらべぇ編集部・びやじま)

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