今さら聞けない『けものフレンズ』ってどんなアニメ?なぜハマる?

2017/03/22 20:00

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(画像はけものフレンズプロジェクト公式サイトのスクリーンショット)

2017年1月期放送のアニメのなかでも、ファンの心をとらえてネットユーザーを震撼させた、テレビ東京系列などで放送中の『けものフレンズ』。産経新聞や日経新聞にも記事が掲載され、話題となっている。

『けものフレンズ』の言葉は聞いたことがあっても、実際にアニメを観たことがない人は、かなり多いのではないだろうか。



 

■「わーい!」「たのしー!」意外と馴染む『けもフレ』独自の言葉遣い

『けものフレンズ』は、記憶喪失の女の子「かばんちゃん」と、人と同じように話ができる女の子の姿になった動物「サーバルちゃん」が出会い、ふたりで『かばんちゃんは何者なのか』を探る冒険をするアニメだ。

サーバルちゃんが主に発する「わーい!」「たのしー!」「君は◯◯なフレンズなんだね! すごーい!」を代表とする『けもフレ構文』がネットユーザーの間で流行した。

なぜ、この言葉遣いがこんなにハマったのか、心理カウンセラー・園絵氏に分析を依頼した。

園絵:けものフレンズは動物達のかわいい仕草に父性本能、母性本能がくすぐられている人が多いと思います。


セリフも「すごーい!」「わーい!」のような堅苦しくない簡単な語彙が活用されていますね。世界観も平和であり、肩の力を抜いて鑑賞できるのがハマる理由のひとつだと思います。


登場キャラの造形と、サーバルちゃんのゆるい言葉遣いが、キッズアニメ特有の「脳みそを使わなくても楽しめる癒しアニメ」としてのファンの心を掴んだのだろう。

女の子しか出てこない世界観もポイントが高い。


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■動物への知的好奇心をあおる仕組み

けものフレンズのアニメには、サーバルちゃんのほかに、「カバ」、「ハシビロコウ」、「トキ」、「ツチノコ」といった動物が登場する。

アニメ作中には、各話ごとに動物園で働く飼育員による「動物解説動画コーナー」がある。日本の動物園にとどまらず、海外の動物園の外国人飼育員が担当する回もあった。

未確認生物であるツチノコは岐阜県東白川村にある「つちのこ館」のやすえおにいさんが担当した。

キャラ造形の隠し要素として「絶滅種のキャラは目の光がない」特徴がある。ハイライトのあるなしは注目してほしい。

ほかにも、さりげなく動物の特徴が髪型や服装に現れており、キャラを好きになればなるほどモデルの動物を好きになりやすい仕組みがある。

その効果もあったのか動物園への聖地巡礼が流行した。


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■ほのぼのに見せかけて退廃した世界を感じさせる演出

アニメ放送後はツイッターのハッシュタグ「けものフレンズ考察班」が大盛り上がり。けものフレンズ制作チームが伝えたい意図を読み取ろうとするファンは多い。

一見、ゆるいアニメでありながらも、SFを感じさせる要素が多いのが特徴的なのだ。脚本家による会話の作り込みも細かく設定されていると評価も高い。

たとえば、かばんちゃんが看板の文字を読み始めたのを見たサーバルちゃんが「急になにを言い出してるの」と驚くシーンがある。

文字を読む文化のないサーバルちゃんが「なんで読めるの」と安易に言わない、設定のブレなさを感じるやりとりだ。

このような凝った演出が随所に散りばめられており、キャラクターの背景ひとつとっても考えさせられる要素が多い。

そのため、頭ゆるゆるにしている層と真逆の考察を楽しむ層も取り込めたのが、人気になった理由のひとつだろう。

来週3月28日に最終回が放送されるが、どんな結末が待ち受けているのか。高まった期待を軽々と超えるエンディングを期待したい。

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(取材・文/しらべぇ編集部・モトタキ 取材協力:心理カウンセラー園絵

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