「優しい」と「易しい」の共通点に「痩せてる」が関係ある説

2017/04/16 22:00

sirabee20170413yasui

最近、嫌なことがあっても心の中で映画『ラ・ラ・ランド』のサントラを口ずさめば、スグに優しい気持ちになれるようになった俳優/ハイパーメディアフリーターの黒田勇樹です。次やる役が「殺人鬼」なので、芝居に邪気がなくなって困ってます。

このコラムは、子供の頃から芸能の世界で台本や台詞に触れ続け、今なお脚本家やライターとして「言葉」と向かい合っている筆者の視点から、様々な「言葉の成り立ち」について好き勝手に調べる「妄想的」な語源しらべぇです。  



 

■「優しい」と「易しい」の違いとは

前回「分かる」「解る」「判る」の違いについて書いたので、今回は「優しい」「易しい」の違いについて書こうと調べたところ判明した、衝撃の事実をお知らせします。

「優しい」と「易しい」の違いは、簡単に説明すると人対人、良い気持ちや好感を持って接する態度が「優しい」、人対、物や物事、簡単に扱える、理解できるような状況を「易しい」。 自分との関係で考えると非常に、わかり「易い」ですね。

さて、この「やさしい」、今出てきたように「易しい」の場合は「容易い(たやすい)」など「易い」つまり、「やすい」とも表現されます。 「やすい」と言えば「易い」よりも先に思い浮かぶのが「安い」、これは物の値段や価値が低いこと。

さらに「やす」だけで言えば、事故や苦しみがないやすらかさを表す「康」、おちついているゆとりがあるやすらかさを表す「泰」、状態を保ち続けるさまを表す「やすんずる」の「保」、などなど沢山の「やす」が思い浮かぶのではないでしょうか?  


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■これらに共通する語源とは

さて、判明した衝撃の事実というのがこの「やさしい」「やすい」「やすらか」「やすんずる」、全ての語源が同じだったということ。 それは「痩せ」。

平安時代ごろ、痩せている人は他者に食べ物を分け与える心に余裕のある「やさしい」人とされ、それが転じて、危険や危害が及ばないこと全般が「やさしい」「やすい」「やすらか」「やすんずる」と様々な音や字を当てられて発展していったんですって!

現代ではどちらかというと、食べ物を分け与えられていない人を指しそうな「痩せ」ですが、遠い昔では「やさしい人」の象徴だったんですね。

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(文/ハイパーメディアフリーター・黒田勇樹

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