「ハンバーガー20個一気食い」を強制 ブラック上司による「メシハラ」の実態

ブラック企業の恐怖は、食事やSNSなど身近で意外なところにも及ぶ。

2018/06/09 12:00

大食い
(wildpixel/iStock/Thinkstock)

世の中には、とんでもないブラック企業で働いている人たちがいる。

GPSを使って残業時間の証拠を自動で記録できるスマホアプリ『残業証拠レコーダー』を開発した日本リーガルネットワーク社に寄せられた体験談の中からひとつ紹介しよう。



 

■後輩の売上8割をピンハネ

YM2315さんが働いていたブラック企業は、パワハラだけでなく「メシハラ」とSNSでのハラスメントも頻発していたという。また、給与制度も一風変わっている。

「私が受けたのはパワハラとメシハラ、SNSハラスメントでした。『日給1万の研修期間』という謳い文句で入社したものの、その研修は何の実感もないまま1週間で終了し、その後は完全歩合の飛び込み営業が始まりました。


後輩の売上から8割以上ピンハネした金額が先輩の給金になる、というシステムだったため、人付き合いの苦手だった私は失敗を重ね続け、『ここで成長しないと社会でやっていけない』『クビになって路頭に迷うか?』『ちゃんと俺の給料を稼げ』と、先輩と所長から日々言われるようになりました。収入はピンハネでほぼゼロでした」


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■ハンバーガー20個、替え玉12杯を強制

「メシハラ」とは少し聞き慣れないが、要するに食事にまつわるパワーハラスメントだ。

「そんな中、営業所の所長に目をつけられた私は、『大食いチャレンジ』と称して所長が大量に買ってくる昼食の処理を任されるようになりました。最初はコンビニ弁当2つ程度だったのが、いつしか菓子パン15個、ハンバーガー20個、ラーメン屋で替え玉12杯と、量がエスカレートしていきました。


もちろん、そんな量を食べられる訳がありません。残してお店の人に謝っても『奢ってやった物を残すな、作ってくれた人がかわいそうだ』と言われ、断ってもやめてくれと懇願しても聞き入れられず、『奢ったのだから還元しろ』と言われます。


所長に食べられなかった分の金銭を支払おうとしたら、『失敗を乗り越える気概がない』と3時間近くも怒鳴られ続けました。それだけの量を食べて営業できるはずもなく、公園のベンチで何時間も座って消化を待っていれば、『サボっている』と罵倒されました」

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■SNSでの称賛を強制
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