ペン売り場の試し書きコーナーには何が書かれてる?流行語も見えるらしい!
街なか、公衆トイレ、家の壁など、あらゆる場所で“落書き”という行為はしてはいけないものとして捉えられています。しかしこの社会には、誰もが自由に落書きできるスペースがあるのです。それが、文房具売り場の「試し書きコーナー」。訪れた人が、思い思いに落書きしていきますよね。
はたしてそこには、どんなことが書かれているのか? 人は、自由に落書きしていい状況だと、どんなことを書くのか? 興味を持った「しらべぇ」編集部では、渋谷の「東急ハンズ」と「LOFT」という大きな筆記用具コーナーを持つ店舗の2大巨頭で調べてみました。海外からの観光客も多く訪れるこの2店。グローバルな落書きも楽しみですね。
では、早速紹介していきましょう。まずは、こちらの作品。
「残念な拝啓」
手紙を書こうと思ったのか、一生懸命「拝啓」を練習しているのですが、残念ながら感じを間違えています。「拝」の字に横線が1本足りませんね。これを書いた人がいざ手紙を出す際に赤っ恥をかかないよう、一応線を1本足しておきました。
「暇つぶし」
待ち合わせ相手が遅れていて、暇つぶしで文具コーナーに立ち寄ったのか、「遅刻しないでください」と丁寧な英語で書かれています。字体から見るに、英語を書き慣れている人ではありませんよね。
「バカップル」
なんか、イチャイチャしながら彼氏が書いてるのが伝わってきますね。「えー、ちえバカじゃないもぉん。バカって言うほうがバカなんだよぉ」。そんな甘えん坊な彼女を見て、近くにいた外国人の方が以下のように書いたのかもしれません。
「達筆で下品」
こんな下品な言葉を、こんな達筆に、そしてサイン風に書く必要があるのでしょうか…。
「ご無沙汰夫婦?」
こちらも、見方によっては下品。こんなところでそんな会話を筆談でしなくても…。
「乾物屋の回し者」
なぜ、ここまでドライフルーツを推してくるのか…。「ドライ」や「ドライフ」で止まっているものもあり、書いた人が葛藤しながらドライフルーツと向き合っている様子が浮かびますね。
「画伯」
かわいい絵を描いていく人も結構います。時間があるって、素晴らしいことですね。
そして、最後に紹介するのはこのシリーズです。
「機能性」
書きやすいペンを探すために、「書きやすいペン」と書くその姿勢。素晴らしいですね。確かに、画数多い感じが入っていて、曲線も多い。試すにはバッチリのフレーズといえそうです。そして、「かきにくいやつはやだ」という強い主張や、「とっても良いペンか?」というアジア系の外国人が書いたと思われる質問も人間性が出ていて趣深い。その横の、やたら達筆な「嗚々無情」も、哀愁が出ています。
このように、試し書きコーナーには、様々な人間の思いがあふれていました。興味本位で近くにいた店員さんに聞いてみたところ、一世を風靡するような流行語がある時は、その言葉が多数書かれるそうです。昨年でいえば、「今でしょ」や「倍返し」ですね。試し書きコーナーは、人間の様々な感情だけでなく、世相もあらわしているのかもしれません。
(文/しらべぇ編集部)