なんて美しい!子供の自由研究にも最適!都心で確実に「セミの羽化」を見る方法
「しずけさや、岩にしみ入る…」などと言われたのも今は昔。暑さに拍車をかけるように鳴くセミの声に、うんざりしている方も多いかもしれません。
これだけ鳴いているのは、どこかでセミが幼虫から羽化しているから。でも、木の幹や葉っぱについた「抜け殻」はよく見かけるものの、羽化の瞬間を見たことがある人はあまり多くないのではないでしょうか。
そんなセミの羽化、実は都心のど真ん中でも見られる場所がけっこうあるんです。4年間も地面にもぐっていた幼虫が殻を破って、ウェディングドレスのような純白の姿に変身する神秘的な瞬間。
オトナの夜デートにも素敵ですが、夏休みの自由研究ネタを探しているお子さんには、さらにうってつけ。お仕事帰りのパパやママと待ち合わせして、観察に出かけるのもいいでしょう。
今日は、大都会でも簡単にセミの脱皮を目撃するコツを、いくつかご紹介します。
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■時間は夕方6時くらいから。夜遅くでなくてもOK!
セミの幼虫は日が落ち始めると地面から出てきて、木の幹などに登りだします。お気に入りの場所を見つけると背中が割れ、真っ白なカラダが現れるのですが、早いものでは夜8時くらいまでには脱皮を終える個体も。
お子さんと観察に出かける場合も安心です。
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■丈の低い木や草に注目
セミの幼虫は大きな木ばかりではなく、膝くらいの高さの草でも脱皮します。
高い木だとどんどん登っていってしまう場合がありますが、低い木や草に登り始めた幼虫だと、観察時間が短くて済むのがポイント。木の上ばかりではなく、足元にも注意して探してみましょう。
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■懐中電灯を「赤いセロファン紙」でつつむ
ちゃんと観察したい場合、懐中電灯は忘れずに。でも、幼虫は暗さに反応して出てくるので、あまり明るく照らしてしまうと脱皮を止めてしまうことがあります。
そこで、昆虫に見えにくい「赤い光」をつくるため、懐中電灯を赤いセロファンでつつむと、邪魔をせずに明るく観察できるので便利です。
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■落ちたらアウト。絶対さわっちゃダメ!
木に登っている幼虫は神経質なので、触ったり邪魔をしないように。また、脱皮したての成虫は、まだ羽やカラダが柔らかいので、同じく絶対さわらないこと。
地面に落ちるとほぼ助かりません。走り回ったりして振動を与えないよう注意しながら見守ってあげましょう。
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■駅近で観察しやすいオススメポイント
有栖川記念公園(最寄り駅:広尾)
日枝神社(最寄り駅:溜池山王))
青山公園(最寄り駅:乃木坂)
他にも、閉門時間がなく、駅に近い公園などで観察するのが便利です。
ちなみに、東京都心部で羽化が見られるセミの仲間は、いちばん早く羽化するニイニイゼミから、ミンミンゼミ、アブラゼミ、成虫になる時期が遅く秋まで生息するツクツクボウシの4種(東京でも市部だとヒグラシが、神奈川県以南だとクマゼミも羽化する)。
8月半ばまでは見られる種類も多いので、今が狙い目ですよ。
(取材・文/しらべぇ主筆・タカハシマコト)