愛知は早起き奨励?「早起きは三文の得」は本当か、各地のコンビニ時給で調査

2014/08/08 12:00

hayaoki


小学生時代に恒例だった夏休みのラジオ体操に始まり、ビジネスマンの早朝会議に至るまで、日本人はとにかく「早起き」を美徳として奨励したがるのが国民性だ。

その結果として肩身が狭い思いを強いられている「朝が弱い」人々にとって積年の疑問。それは、これまで何度となく聞かされてきた、「早起きは三文の得」ということわざの真相ではないだろうか? そして例えば、24時間営業のコンビニエンスストアを対象に、全国各地の求人と時給を集計調査したら、その真実が明らかに出来るはず(?)である。

データを使って判断材料を提供する「かっこ株式会社」では、日本全土の低血圧国民の疑問に答えるべく、このテーマについて分析を実施した。


 

■三文は現代の価値でおよそ90円

ところで、江戸時代の貨幣価値「三文」とは現代の価値に直すといったい幾らなのだろう?

これについては、かけ蕎麦1杯が十六文で買えたというデータを参考に計算してみた。現代の庶民的な蕎麦屋さんでの価格を480円として考えてみると、一文は30円、つまり三文は、およそ90円になる。

今回は、早起きして早朝(午前5時から午前8時)の間に3時間働いたと仮定したとき、日中働いた場合よりも90円以上稼げれば、「三文の得」が成立することにした。

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■時給で見る限り、崩壊した「早起き神話」

今回は北海道、宮城、東京、愛知、大阪、福岡のコンビニエンスストアがインターネット上で行っていた求人5534件を分析。時間帯別コンビニ平均時給を計算して比較してみる。

その結果、

東京の昼の平均時給909.8円に対して、早朝は926.0円

早くも首都東京を集計した時点で三文には届かず、あえなく「早起き神話」の崩壊が明らかとなった。その他の各地は以下のとおりである。(かっこ株式会社のサイトでは、深夜帯も含めた各地の時間帯別コンビニ時給比較表も掲載しているので、興味のある方はご覧いただきたい。)

・北海道 平均時給 昼738.8円 早朝752.1円
・宮城 平均時給 昼719.6円 早朝738.3円
・愛知 平均時給 昼799.0円 早朝844.0円
・大阪 平均時給 昼832.9円 早朝862.7円
・福岡 平均時給 昼722.8円 早朝743.8円

これを3時間働いた場合の「早起き賃金格差比較」として表にまとめてみると、この夏は愛知県が飛びぬけて早起きのメリットの大きなエリアとして「見える化」された。その差は3時間で135円と、三文どころか四文以上ももらえる金額が大きい事になる。次いで、ちょうど「三文の得」になったのは大阪だ。

今回のデータだけでは、なぜ愛知と大阪だけで「早起き神話」が守られているのか、その理由までは明らかに出来ないが、結論として言えそうなことはシンプルだ。

「早起きで三文の得をしたければ、愛知、大阪へ行け!」

■調査概要
北海道、宮城、東京、愛知、大阪、福岡のコンビニエンスストアがインターネット上で行っていた求人5534件について、各地の時間帯別平均時給を算出して分析。
http://cacco.co.jp/findings/report_0006/

(文/かっこ株式会社・成田武雄

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