ときには死に至ることも…「睡眠時無呼吸症候群」を誘発しやすい危ない寝方3例

2014/08/20 15:00

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「忍耐」「気合」の精神論を掲げ、「眠ることが悪」とばかりにストレス社会で頑張る人たちの“不眠”が年々増加傾向にあります。ストレスを感知する中枢と睡眠の中枢は同じ場所に位置するので、心の健康と眠りには非常に強い相関関係があるのです。

最近精神科を訪れる人の中で患者数が増えているといわれているのが、「睡眠時無呼吸症候群」。この睡眠障害は眠りの質を著しく悪化させるだけでなく、体に相当な負担をかけるので、睡眠時無呼吸症候群を放置している高齢者の7年後の生存率は、なんと5~6割も減ってしまうということが分かっているのです! では、いったいどのような寝方がこのような症状を誘発させてしまいやすくなるのでしょうか?!


 

■危ない寝方1

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、10秒以上の呼吸停止があり、この状態が一晩に30回以上、あるいは1時間に5回以上あるとSASと診断されます。多くの場合は眠っている間に舌の奥が落ち込んだり、気道の筋肉が緩んで気道を塞いでしまい呼吸ができなくなったりする「閉塞性」の無呼吸です。

仰向けに眠る人の場合、重力の影響もあり自然に舌が喉の奥に落ち込みやすくなってしまいます。通常は問題ないのですが、太っていて喉や舌の周囲に脂肪がたくさんついている人、痩せていても顎の小さい人、扁桃腺肥大のある人の場合では、気道が狭く塞がりやすくなってしまうので要注意。

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■危ない寝方2

体に合わない枕を使って寝ていると、無呼吸の原因になります。枕を頭に当てて仰向けに寝たとき、横から見て顎が少し下がり気味になるのがちょうど良い枕の高さ。しかし、これよりも高い枕を使ってしまうと後頭部が必要以上に持ち上がり顎が引けてしまうので、気道が狭くなってイビキが大きくなったり、呼吸がしづらくなったりしてしまいます。

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■危ない寝方3

個人差はありますが、睡眠前のアルコール摂取量が増えれば増えるほどイビキをかきやすくなり、結果として無呼吸のリスクが高くなっていることが分かっています。何故ならば、アルコールを飲んで眠ると鼻から喉への空気の通り道である上気道周辺の筋肉が緩んでしまい、気道が狭くなってしまうから。就寝前のアルコール摂取は睡眠の質自体も非常に悪化させるので、おすすめできません。

脳と体を休めて健康の土台をつくる睡眠時間。この時間にしっかり心身をメンテナンスし、翌日のエネルギーを十分に充電できるよう、危険な寝方は避けるように心がけましょう!

(文/睡眠コンサルタント・友野なお

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友野なお睡眠睡眠時無呼吸症候群
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