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なぜ野球部だけ?日本国民の77.8%が高校球児が坊主頭である必要性はないと回答!

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yakyu

この季節、夏の風物詩として名高いイベントのひとつが高校野球です。連日繰り広げられる熱戦は、青春の象徴として長く親しまれてきており、これまで甲子園を舞台にしたドラマやマンガも数多くつくられてきました。

そんな伝統ある高校野球も、最近では変化の兆しが見えています。北海道や東北、北陸勢が台頭するようになり、かつての「西高東低」という勢力図ではなくなってきたことに加え、個々の選手の体格がよくなり、かつてより選手のバッティング技術や投球スピードが飛躍的に向上しているのです。「プロ級」「150km超投手」という言葉を耳にする機会が増えてきましたよね。

■今でも坊主頭の野球部員たち

こうした変化がある一方、高校野球においてほとんど変わらないものがあります。それが野球部員の髪型。野球部と言えば坊主頭、というのは今日でもほとんど国民的に了解されている事項です。2014年夏の大会に出場している代表校選手を見ても、彼らのほとんどが坊主頭です。

また過去の大会にさかのぼってみても、坊主頭ではない高校を挙げたほうが圧倒的に早いですよね。印象に残っているものだと、夏の第82回大会(2000年)福岡・柳川高校、第90回大会(2008年)神奈川・慶應義塾高校くらいなもので、他にはほとんど思いつきません(あとはかつての宮城・仙台育英高校くらいでしょうか)。それほどまでに「野球部といえば坊主頭」というイメージがこの国では定着していますし、事実そうなっているのです。

■日本国民の77.8%が坊主頭の必要はないと回答!

とはいえ、果たしてこれは日本国民が望む姿なのでしょうか? たとえば、ほかの部活で選手が全国一様に坊主頭にしている部活というのはまずありません(むろん、長崎・国見高校サッカー部など局地的には観察されますが)。

また、プロ野球や社会人野球の選手で坊主頭にしている選手をほとんど見かけないことからもわかるように、野球競技者のなかでも高校生(あるいは中学生)だけが坊主頭にしていることはあきらかです。

となると、野球部員が坊主頭である必要はどこにあるのでしょうか? 実は彼らが坊主頭である必要などないのではないか? そんな大胆な仮説が出てきてもおかしくありません。

そこでしらべぇ編集部では、1500人の男女を対象に「高校球児がみんな坊主頭にする必要はないと思いますか?」という調査をしてみました。

結果、驚くべきことに77.8%の国民がその必要性を感じないと答えたのです!

■60代の年配者も7割超! みんな坊主である必要性を感じていない!

およそ8割近くの日本人が高校球児が坊主頭にする必要を感じていないという結果が出ました。とは言え、これは若い世代による野球部への見方にすぎないかもしれません。たとえば、往年の高校野球ファンである年配の方は、球児が坊主頭であることを好ましいと考えているかもしれません。

ところがこの回答、世代ごとの差はほとんどなかったのです!
20代:79.0%、30代:78.7%、40代:77.7%、50代:77.7%、60代:76.0%

■野球部員が坊主頭なのは、野球部だから!?

ここまで見てきて、ひとつ疑問が生まれました。野球部員は、なぜ坊主頭にするのでしょうか? 考えてみればみるほど、それは「野球部員が坊主なのは、野球部だから」というトートロジーにしかなり得ないのかもしれません。

世界でも類を見ない「部活動」という日本のシステムは、単に競技を教えるのではなく生徒たちの人間性を育むことが企図されています。こうした教育的側面が、部活動において精神主義や選手の身だしなみ重視を跋扈させる原因となっているわけです。

教育学者・中澤篤史さんが書かれた『運動部活動の戦後史と現在』(青弓社)でも指摘されている通り、部活動は顧問の先生方にとって正規の教育活動にはあたらず、さらに生徒の自主性のもとで行われているものです。

それゆえ、部活動に携わる人は「好きでやっている」人たちしかいなくなる構造になります。となると、部活動において実証性のない精神主義や矛盾した教育体制が敷かれても、これに異議を唱える人がいない以上、体制が維持されていく一方となるのです。

■坊主頭にするのがイヤで野球を辞める人も

また、野球部ではなく「野球」というスポーツの観点で言えば、こうした状況は問題を孕みます。優秀な競技者のなかには「坊主頭にしたくないから」という理由で中学まで続けていた野球を辞め、髪型の強制がないほかの部活に転向する人も少なくありません。これは、将来有望な野球選手の道が絶たれてしまう点で我が国の野球界にとって多大なる損失をもたらします。

野球というスポーツ競技の実力ではなく、部活という組織の秩序のほうが上位に位置づけられているがゆえに、未来のアスリートが失われる状況に対して、批判の声があがるのは当然かもしれません。

今回の調査では、多くの国民が高校球児が坊主頭である必要性を感じていないという結果が出ましたが、世間的にどのように思われていようが、野球部という組織内の秩序が強烈に彼らの行動を規定する以上は、こうした「野球部=坊主頭」の傾向は今後も続くかもしれません。

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2014年8月15日(金)~8月19日(火)
対象:全国20代~60代 男女ユーザー計1500名

(文/しらべぇ編集部

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