【松澤千晶のアニメめくるめく世界】「天下一品」は嘘つかない〜愛を込めて〜

こんにちは、フリーアナウンサーの松澤千晶です。私はアニメを見ることが大好きなのですが、それと同じくらい、ラーメンチェーンの「天下一品」が大好きです。

やはりどちらも確かな味のある世界だからでしょうか…。今回は、そんな「天下一品」についてお話したいと思います。

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■天下一品とは？

まずはこの「天下一品」を辞書で調べてみましょう。

優れているというのは個人の基準によるので計り知れませんが、まさにその通りで、ラーメンとして、食事として、唯一無二の存在です。

ご存じない方のために改めてご説明致しますと、ここでお話している「天下一品」とは、大阪万博が開かれた翌年の昭和46年、京都で小さな屋台から始まり、現在では全国に231店舗を展開しているラーメンチェーンのことです。

通称「天一（てんいち）」と呼ばれていて、その独特なこってりとしたスープは芸能人や著名人の方にもファンが多く、テレビ番組等でもよく取り上げられますね。

残念ながら今のところ、青森県、山形県、福島県、千葉県、富山県、大分県、佐賀県、宮崎県、長崎県には展開しておらず、以前はあったものの閉店してしまったところもあるようで…

これは都会の方が何らかの理由から天下一品を求める傾向が強いという事なのでしょうか。あのこってりスープは疲れた心と体に実に沁み渡るものですから。

海外ではホノルルに1店舗あり、日本のものよりも麺やチャーシューにボリュームがあるようです。ハワイへ行く際には是非訪れたいですね。

天下一品の魅力は、何と言っても店舗による違いが大きいところにあります。美味しい、美味しくない、といろいろな意見がありますが、それはきっと召し上がった店舗によるものでしょうから、このあたりで手短にご説明したいと思います。

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■店舗の違い

まずは総本山である京都北白川店。こちらは“キングオブこってり”とも言われていて、天下一品ファンにとっては聖地であり絶品。

その直営店として関西地区では、今出川店、木津川店、九条店、祇園店、1号線下鳥羽店、知恩院前店、佛大前店、堅田店、御殿浜店、唐崎店、豊郷店があり、関東地区では高円寺店、神楽坂店、三郷店があります。こちらでは本店に近い味やサービスが楽しめます。

さて、ここで何故、味やメニューの違いがあるのかというお話ですが、上記の直営店は「株式会社天下一品」が経営しており、その他はさまざまな系列があるものの、主に関連会社がフランチャイズ展開をしているそうで、麺の堅さやスープの濃度に違いが出るようですね。

どのお店が良い悪い、というものではありませんが、私も店舗によって違いを感じることが多いです。都内でも水道橋店等は、京都北白川店で働いていた方が始めたこともあり、カレーとのセットや、牛すじのトッピング等、メニューも実に豊富で美味しく感じました。

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■スープについて

天下一品と言えばこってりスープですが、実は他にもいくつかメニューがありますので簡単にご紹介します。

①まずは王道の「こってり」

定番メニューで、おそらく皆様これをお目当てに来店しているはず。とろとろというよりは、どろどろという響きが正しいくらいで、時間が経つと固まりますので熱いうちにお召し上がりください。

その見た目から何が入っているのだろう…と不安視する方もいらっしゃいますが、鶏肉と11種類の野菜をすりおろして煮込んでいるものですから、むしろ体に良く、コラーゲンもたっぷりで、お肌もツルツル(もしくはテカテカ)になります。

こってりと言われているものの脂っぽさは全く感じさせない、まろやかでコクのあるスープで、シャキシャキとした九条ネギと相俟って病み付きになる濃厚な味と舌触り…

何度でも食べたくなる、または、ふと無性に食べたくなる味で、私も週に一度はこのこってりを求めてジムに通うかのごとく天一に通ってしまいます。

②「あっさり」

これを頼む人の気が知れません。

③「屋台の味」

こってりとあっさりの中間で、とろりとした感じとさらりとした感じが絶妙。ちょっとした違いを楽しみたいときにおすすめですね。

④一部店舗で出している「味がさね」

こちらは白菜や豚肉等で具だくさんなうえ、こってりとはまた違ったこだわりを感じる甘みのあるスープで、肉味噌を添えていただきます。

その他、サイドメニューも豊富で、期間限定での「超こってり」や、季節限定の「冷やし中華」、大阪のとある店舗には「ハンバーガー」もあったそうで、ラーメン店という枠にとらわれないスタイルでファンを飽きさせない経営をしているのですね。

⑤ライス不可避

天下一品はラーメンだけを嗜むところではありません、あのこってりとしてスープが何を意味しているのかおわかりですか？　そう、彼らはライスを持ち望んでいるのです。

お腹がいっぱいだとか太ってしまう等と弱音を吐く人は帰ってください。あのこってりスープにライスを入れるまでが「天下一品」なのですから。

おすすめはやはり、ラーメン・チャーハン・餃子の「サービス定食」、あるいはラーメン・チャーハン・白飯の「半ライス・チャーハン定食」で、こちらは炒飯だけでは物足りないという方の為に白飯までついてくるというスペシャルなセットです。

炒飯や白飯の他にも、高菜ご飯、そぼろご飯、明太子ご飯など、ライスだけでも選べる楽しさがあり、私は特に明太子ご飯が大好きです。口の中で広がるこってりスープとプチプチとした明太子たちの囁きがたまりませんね。

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■美味しさとは楽しさ

世の中、美味しいものはたくさんありますが、天下一品とは、もはや、美味しい美味しくないという世界ではなく、食を思う存分に楽しめる究極のエンターテイメントだと私は思います。

こってりスープに代表されるような、そのもの以外の何物でもない…そこに絶対的な信頼をおける存在、それが、その名の通り「天下一品」なのです。

皆さんも、何かを信じられなくなったとき、何が正解なのかわからなくなったとき、そんなときは天下一品を訪れてみてください。きっと、いつもと変わらぬ味があなたをこってりと満たしてくれる事でしょう。

そして、「明日もお待ちしてます。」

（文／フリーアナウンサー・松澤千晶）