饅頭の揚げ物やお酒まで!広島の銘菓「もみじ饅頭」の斜め上をいく進化を紹介
広島のご当地土産の定番といえば、「もみじ饅頭」。明治40年頃に誕生して以来、100年にわたって愛されてきた、カステラ生地の中にあんこが詰まっているもみじ型のお饅頭です。
もみじ饅頭は、あんこが中に入っているのがスタンダードなのですが、クリームやチーズ、チョコや抹茶、みかんにゆずなど、実に様々な味のバリエーションがあります。ほかにも、表面をチョコレートで覆った派生型などを入れると100種類近くバリエーションがあるそうです。
さらに、最近では味のバリエーションだけでなく、もみじ饅頭をベースにした「新しいもみじ饅頭」も誕生しています。ということで今回は、広島出身である筆者が、「新しいもみじ饅頭」をご紹介していきます。発想がオモロイのばっかりじゃけぇ、読んでいきんちゃいや。
■生地にお餅を使用した生菓子「生もみじ」
もみじ饅頭の老舗「にしき堂」が開発した、カステラ生地ではなくお餅を生地に使ったもみじ饅頭。「もみじ饅頭はカステラ生地を焼いて作るもの」という概念を覆し、お餅を使って「焼かない生菓子」として新たに誕生したのが「生もみじ」です。本来のもみじ饅頭に比べ、食感がもちもちしているのが特徴。本来のもみじ饅頭に比べると値段は高いですが、お土産に買って帰ると驚きとともに喜ばれる1品です。
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■もみじ饅頭を天ぷらのように揚げた「揚げもみじ」
これ、ぶちうまいです! もみじ饅頭を揚げるという一見暴挙にも思える行為ですが、揚げることによって外はサクサク、中はアツアツの見事なハーモニーを楽しめます。ただ、この「揚げもみじ」、宮島でしか食べられないご当地限定の食べ物。宮島に行った際にはぜひ食べていただきたい逸品です。
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■もみじ饅頭の味をお酒で再現した「もみじ饅頭のお酒」
もみじ饅頭の原料と同じ、鶏卵、砂糖、はちみつを使用してもみじ饅頭の風味を再現したリキュールのお酒。「こしあん」「チョコレート」「クリーム」「抹茶」の4種類の味を展開しています。「もみじ饅頭が飲み物になってはたして美味しいのか?」という疑念は振り切れませんが、ボトルが可愛く、低アルコールなので女性に人気だそうです。
牛乳やプリンで割って飲む、抹茶アイスにかけて食べるなどといった様々なレシピの提案や、もみじ饅頭の食べ比べイベント「もみまんナイト」の主催など、ウケ狙いでなく本気でもみじ饅頭を広げていこうとしている姿勢がうかがえる新しいもみじ饅頭です。
ほかにも、もみじ饅頭のアイスクリームや、もみじ饅頭ラムネなどがあるのですが、キリがないのでこの辺で。
それにしても、こうやって見てみると、味のバリエーションを増やすだけでなく「生菓子にする」「揚げる」「お酒にする」など、100年の歴史に胡坐をかくことなく、イノベーションを起こしている姿は仕事人として勉強になりますよね。皆さんも、たまには地元の銘菓に目を向けてみると新しい発見があるかもしれませんよ。
(文/しらべぇ編集部・砂流恵介)