【指導者あるある】「やる気のない奴は今すぐ帰って結構です!」に52.4%がイラッ!
かつて、学校や職場にはほぼ必ずと言ってよいほど「熱血指導者」がいたといいます。彼らの特徴は、ときには生徒や部下を厳しく叱責しながら、目標達成のために手段を選ばず教育するということです。
たとえば、指導者から以下のようなセリフを言われた経験はありませんか?
「今日は遊びに来たんじゃないぞ!」
「死ぬ気でやれよ!」
「やる気のないヤツは今すぐ帰ってもらって結構です!」
一気に場の緊張感が高まるこれらのセリフですが、言われた人によってはこれに冷静に突っ込みを入れたくなるそうです。たとえば、「今すぐ帰ってもらっていいからな!」というセリフに対しては「今すぐ帰る人なんているわけないじゃん!」というように。
実は、こうした指導者の台詞に腹を立てている人はそれなりの数にのぼることが今回の調査であきらかになりました。
しらべぇ編集部による以下の調査結果をご覧下さい。
【質問】
帰らないと分かっているのに「やる気のない人は今すぐ帰ってもらって結構です!」と言う熱血指導者に腹が立ちますか?
・腹が立つ:52.4%
・腹が立たない:47.6%
実に、2人に1人がこうしたセリフに腹を立てていたのです。むろん、その場で指導者に腹が立つ旨を伝えている人はほどんどいないでしょう。ですから、普段このようなセリフを口にしている指導者にとっては今回の調査結果は驚くべきものかもしれません。
■「帰るわけないじゃん!」「もっと他の伝え方を!」など不満の声
こうした熱血指導者のセリフに腹が立つのはなぜでしょうか?回答者にその理由を伺ってみたので、その一部をご紹介します。
・「『今すぐ帰ってもらって結構です!』と言われると、その通りに全員の生徒が帰ったら絶対オマエが困るじゃん、といつも思う。伝えたいメッセージを相手に本当に届けたいと思っているのか疑問に思う」(20代・男性・大学生)
・「場の緊張感をつくりだすための台詞なのだろうが、その代償として、自らの知性のなさを露呈させることになっているのに気づいていないのだろう。感情論に終始する指導者が思いつきで口にする台詞の典型だと思う」(30代・男性・公務員)
・「バイトの研修で、このセリフを言われて本当に帰った人がいた。その瞬間、すぐにマネージャーが『おい!おまえ帰るのか!逃げるのか!』と言って引き止めていて、めちゃくちゃカッコ悪かった」(20代・男性・フリーター)
・「何も考えず、言われたことだけをこなす生徒や部下には効果を持つ言葉なのかもしれないが、それ以外の場では聞き手に馬鹿にされるだけ。前近代的な練習メニューを組む地方公立高校野球部の監督が言っているイメージ」(20代・男性・金融)
・「どう考えても帰るわけがない。気合いを入れさせるための言葉をほかに探してきてほしい」(20代・女性・事務職)
・「前の職場の上司はこのセリフと似たようなテンションで『これで契約取れなかったら、お前ら全員クビになるぞ!』と言っていた。当然、そうなることはほどんどないので、言われる度にウンザリしていた」(30代・男性・不動産)
・「そもそも『やる気』というきわめて定義・測定が難しい指標を持ち出して、相手をfireするかどうかを決めるというのは非現実的。カレッジのスポーツクラブにせよ、雇用関係にせよ、契約に基づく取り決めをまったく無視した振る舞い。ボスの行動として0点ですね」(30代・男性・コンサル)
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■単なる勢いで非現実的なことを言っても逆効果!?
以上のように、熱血指導者が口にする「今すぐ帰ってもらって結構です!」に腹が立つと答えた人たちは、その台詞の非現実さにもっとも違和感を抱いているようです。
部下や生徒の意識を鼓舞する方法は、相手によって柔軟に変化させる必要があることは言うまでもないでしょう。その点で、これからの指導者は体育会系のような振る舞いだけでなく、さまざまな教育方法を身につけて部下をマネージメントしていく必要があるのかもしれません。
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2014年9月19日(金)~9月22日(月)
対象:全国20代~60代の男女計1500名
(文/しらべぇ編集部)