”ワセジョ”なんていない!?63.8%が出身大学ごとに性格の違いはないと断言!
日本のキャラクター文化の豊かさを象徴するもののひとつが、「擬人化」です。鉄道や世界の国などを人間に見立てて会話させ、その関係性を想像して物語を構成していくのが擬人化の楽しみだそうです。
なかでも最近話題なのが「大学の擬人化」です。全国40大学を各大学の特徴や学生の性格をもとにして擬人化したものが人気を集め、マンガにされるなど、ネット上を中心にそのファンが拡大しています。
当然ですが、大学の擬人化にあたってはそれぞれにキャラクター性を持たせるうえで各大学に特徴が備わっていることが前提とされています。「○○大学はやんちゃで元気いっぱい」「△△大学はハイソで綺麗」などです。
しかし、実際に出身大学ごとに性格や言動に違いが生じると考えている人はそこまで多くないようです。以下のデータをご覧下さい。
【質問】
出身大学によって性格や言動に特色は出ると思いますか?
・出ると思う:36.2%
・出ると思わない:63.8%
6割を超える人が出身大学ごとに性格の特徴は出ないと考えています。一方、そのわりに「出身大学ごとの性格の違い」というテーマは、雑誌記事では定番になっていますよね。最近では、早稲田大学に在学中や出身者の女性をあらわす『ワセジョ』という言葉が一部メディアで話題になっています。
にもかかわらず、このような考えを持つ人は少数派。その理由はどこにあるのでしょうか?「出身大学ごとに性格の違いは出ない」と回答した人の声を一部ご紹介します。
■「ワセジョなんていない」「血液型占いと一緒」という声
「早稲田出身なのでこういう人がいることはよくわかる。ほんの一部に過ぎない自分たちの性格を安易に全体にまで拡大してしまうことに粗雑さを感じる」(30代・男性)
「モテないコが『わたしワセジョだから〜』と口にするのを聞くとムカつく。『モテない痛い女』という自分の性格を出身大学という属性に還元することで正当化してるだけ。でも本人にとっては『モテないのはワセジョだから』といえばラクなんだと思う。『ワセジョ』なんていません、単に痛い女がそこに1人いるだけ」(20代・女性)
「血液型占いと一緒で無意味。40歳を超えたこの年になってまで出身大学が性格に影響を与えるわけがない」(40代・男性)
「早稲田は一学年におよそ1万人も学生がいるのに、在学生や卒業生に同じような性格や特徴が備わっていると考えるのは、数の多さからしてムリがある」(30代・男性)
「旧制高校や帝国大学のように学生数が少なく、学生同士の凝集性が高い時代ならばまだしも、いまや大学生は学外や社会人と交流する時代。そのなかで『学風』が当人の性格に与える影響などほとんど無視できるレベル」(50代・男性)
「地方国立大学出身の私にって、大学ごとに性格が違うだなんて考えたことがなかったが、学生数の多い有名私大の人にかぎってこういうことを言いがちでビックリした」(20代・女性)
以上のように、私たちはメディアで頻繁に語られているほど出身大学ごとに性格の違いがあるとは考えていないようです。
回答者の一部の声にもありましたが、10代後半から20代前半の数年間属していた場所が未来永劫、本人の性格に影響を及ぼすわけでは必ずしもないのかもしれません。一方、同窓会を頻繁に繰り返していれば互いに影響を及ぼしあうことも考えられます。こうした調査は、各人の半生によって大きく回答が異なるのかもしれません。
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2014年9月19日(金)~9月22日(月)
対象:全国20代~60代の男女計1500名
(文/しらべぇ編集部)