月9『信長協奏曲』を“食”視点で倍楽しむ!信長が好んだ食と豪快エピソード

2014/10/15 08:00

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こんにちは、精進料理研究家、食ライターの麻生怜菜です。10月も中旬、朝夕はめっきり冷え込んできましたね。

10月といえば、秋の新ドラマが始まる季節! 注目しているのが、フジテレビ開局55周年プロジェクトのひとつ『信長協奏曲(のぶながコンツェルト)』です。主演は小栗旬さん。織田信長という日本史上最大にして最強の英雄の謎をひもといていく斬新戦国エンターテイメントです。

戦国時代にタイムスリップしてしまったサブロー(小栗旬さん)が、そこで出会った本物の織田信長に、病弱な自分の身代わりとして生きてくれと頼まれ、信長としての生活が始まる…というところから始まるこのストーリー。典型的な現代の高校生のサブローは、今風の言葉を使い、現代っ子ならではの感覚でふるまうため、戦国に生きる人たちとの礼儀作法や生活習慣のギャップが浮き彫りにされています。

時代劇を見るのとはまた違い、約500年前は1日2食の文化だったんだなぁとか、土日の感覚がなかったんだなぁとか、現代との比較で改めて気づくところも多々描かれていて興味深いです。

そういえば、信長の時代はどんなものを食べていたのでしょうか?

南蛮貿易を推奨した信長の時代に入ってきた食べ物としては、南瓜(カボチャ)・西瓜(スイカ)・玉蜀黍(トウモロコシ)・じゃが芋・パン・カステラ・金平糖・有平糖・ボーロなどがあります。信長も西洋風のハイカラなものを食べていたのかというと、実際には他の戦国大名と同じようなものを食べていたようです

当時の戦国時代の日常の食事といえば、主食は米、おかずは野菜・魚(干物)が中心です。その他、鴨など野鳥の肉が加わることもあったようです。そして戦場では、「湯漬け(ゆづけ)」を食べていました。湯漬けとは、ご飯にお湯をかけたもの。今でいうとお茶漬けです。

プラスして好んで食べていたのは「焼き味噌」。これは現在の尾張地方に郷土料理として残っています。作り方は、葱・生姜・ピーマン・大葉をみじん切りにして、胡麻油で炒めます。味噌・みりんを加え、汁気がなくなるまで煮る。それをしゃもじに盛り、火であぶって完成です。今で言うと、おかずがない時にご飯に醤油をかけて食べる感覚でしょうか。「焼き味噌」ひと匙で、ご飯一杯は食べられそうですね。

信長は、塩味の強い田舎料理を好んで食べていたといわれています。エピソードとしては、信長に上品な京風料理を作ったところ、まずいと評価され、作った料理人が手打ちにされかけたとか…。もう一度料理を作る機会をもらい、塩辛い田舎風の味付けの料理を出したところ、信長は喜んで食べたそうです。

当時の武将たちは共通して、早食いと塩分過多の傾向があったようです。戦時でパパッと食事をすませようとした結果でしょうか。そのため、高血圧による脳卒中や心筋梗塞で短命だったという説もあります。

さらに信長は、お酒はあまり飲まず、茶道をたしなみ、干し柿のような甘いものが好きだったともいれています。今でいうお茶とお菓子を好む、スイーツ男子のさきがけだったのかもしれません。漫画やドラマ内でも、食のシーンはたびたび登場しています。どんなものが食べられていたのか、当時の食文化に注目してみてください。

今回のフジテレビ開局55周年プロジェクトでは、『信長協奏曲』をアニメ、連続ドラマ、劇場実写映画という3大コンテンツで制作していきます。ドラマでは、柴咲コウさん、向井理さんをはじめとした豪華キャストも見物です。さらに、コミックとはまた違う内容や表現も描かれていきます。それぞれのストーリー展開を見比べてみるのも楽しそうですね。

※画像は、「信長協奏曲 – フジテレビ」のスクリーンショットです

(文/精進料理研究家、食ライター・麻生怜菜

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