意味なくなった?現在、CDシングル売上TOP10を毎週チェックする人は7.7%
いよいよ今年も残り僅かとなってきた。年末のお茶の間の話題のひとつといえば、紅白歌合戦やレコード大賞など、今年の音楽の総括。しかし、音楽に関する話題はなにも年末に限ったものである必要はない。
筆者(30代)が10代の頃、毎週発表されるオリコンのCD売上トップ10をチェックしては、レンタルショップでその全部を借りるなどして日々音楽の話題から置いていかれないようにしていた。そのような同級生はたくさんいた。ところが、最近は売上トップ10をチェックしてそれらを聴く、ということがなくなってしまった。それは、単純に年齢をかさねてしまったからなのだろうか?
今回、20代~60代の男女1500人を対象に、「毎週、オリコンのCDシングル売上トップ10をチェックしていますか?」という調査を実施した。以下がその結果である。
・チェックしている:7.7%
・チェックしていない:92.3%
ご覧の通り、9割以上の人が「チェックしていない」と回答する結果になった。さらに、年代別に調査結果を見てみよう。
【チェックしている】
20代:15.7%
30代:9.7%
40代:5.3%
50代:4.0%
60代:4.0%
年齢が上がるにしたがって、チェックしていると回答する人の割合が減っていく傾向にある。ただし、20代でも15.7%と、その割合は少ない。かつては、オリコンのCDシングル売上トップ10は、トレンドのひとつとして抑えておくべきものであったはずだが、これは一体どういうことなのだろうか?
当サイトでは以前、「2014年に音楽CDを1枚も購入してない人の割合を調査 この数字、あなたはどう見る?」という記事を公開したが、その調査結果では、実に7割近くの人が調査実施時の5月末の時点で1枚も購入していないことが判明した。CDを買わない人が増えていることが、CD売上トップ10をチェックしなくなった要因のひとつであることは想像に容易い。
同じランキングでも、iTunes Storeのようなダウンロード販売のサイトでは自サイト内の販売数による独自ランキングが発表されており、テレビの音楽番組でもこのようなランキングや着うたランキング、カラオケランキングなど、オリコン発表によるCDシングル売上ランキングだけに依らないランキングを使ったものが増えていている傾向にある。
また最近は、ランキング上位にいるのはファンの“ロイヤルティー”の高いアイドルソングやアニソンなどが中心であり常連。それら以外の音楽を聴く人にとっては、CD売上げランキング自体が興味のないものになったのかもしれない。
かつては、売れている音楽を聴いていないと話題についていけないという時代であった。今回の調査結果は、CD売上にとらわれる人が少なくなったともとることができる。そんな、ある意味“自由”なこれからの時代、音楽はどのように聴かれていくのだろうか。
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2014年10月17日(金)~10月21日(火)
対象:全国20代~60代 男女計1500名
(文/しらべぇ編集部・常時系)