アングル、ドラクロワ、クールベ 西洋美術三大巨匠の「ヘンタイ」に迫る
西洋美術の作家は意外な個性と人生模様が…
■目に見える物をありのままに描いて皆を困らせちゃった、まるで「絵のうまい蛭子さん」クールベ
*ギュスターヴ・クールベ『まどろみ』1866、パリ市立プティ・パレ美術館
皆さん、彼の代表作のひとつ、『世界の起源』(1866、オルセー美術館)はご存知でしょうか?画面にどーんと、女性の性器を描いただけの作品です。そう、クールベは「一切美化せず、みえる物をそのまま描いてしまう」という天然ぷりで皆を困らせていたヘンタイなのです。
上の画像は『まどろみ』という作品。両方とも女性、レズビアンたちがいちゃいちゃする姿をありのままに描いた作品です。その当時は珍しかったのかもしれません。画面からはクールベの「レズがいるー!」というピュアな感動(驚きと喜び?)すら、伝わってくるようです。
そんなクールベはパリ万博に出そうとして断られるも、ひるまずにパリ万博会場の横で個展をひらいたという逸話もある、とにかくまっすぐな人なのです。常に直球すぎて、ひねりがない。
別の代表作である『オルナンの埋葬』で彼は、「ただの田舎の葬式」という面白味のない素朴すぎる主題をアカデミズムの「大作主義」に則って大きなサイズで描き「歴史画」として発表。大ひんしゅくを買いました。(当時の「歴史画」は古代の神々、殉教者、英雄、帝王などを理想化された姿で描いた格調高い絵画)
目に見えるものはままありのまま描き、自分が正しいことを疑わない姿勢、山田五郎館長は「絵のうまい蛭子能収さん」だといいます。
■ヘンタイ美術館 第3回トークイベント 「理想と現実、どちらがヘンタイか〜アングル、ドラクロワ、クールベ〜」
(c)エキサイトイズム/小野広幸
出演:美術評論家 山田五郎氏、コピーライター こやま淳子氏
開催日: 2014年12月4日(木)19:30~21:00 ※開場19:00
会場: エキサイト株式会社カフェ(港区南麻布3-20-1麻布グリーンテラス4F)
参加申込はコチラから
ヘンタイ美術館 Facebookページ
(文/ヘンタイ美術館・小和田愛)
(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)