2014年版「好きなスパゲッティ」トップ5！ミートソースに2位3位が肉迫！

2014/11/15 10:30

日本人に最も馴染みがあるイタリア料理といえば、「スパゲッティ」だろう。スパゲッティは数ある「パスタ」の中でも、細長い麺類のことを指すもの。言葉の語源は「ひも」を意味するイタリア語「spago」から来ている。喫茶店やレストランのみならず、各家庭でも日常的に食べられているメニューだ。

1928年に日本で初めて作られた国産スパゲッティ「ボルカノ」が発売されて以来、広く普及したスパゲッティだが、実際のところ世間ではどんなスパゲッティが人気なのだろうか？　このことについて、アンケートサイト「みんなの声」で2万441人を対象にした調査が行われている。今回は、トップ5を発表しながらその歴史などを紹介しよう。（調査期間：2014年10月9日～2014年10月23日）

●5位　たらこスパゲッテイ：9.6％

トップ5の中で唯一和風テイストなのが、「たらこスパゲッティ」。初めて作られたのは1967年頃。渋谷にあるスパゲッティ専門店「壁の穴」で作られた。

常連客であった音楽家がキャビアをお店に渡し、「これで1品つくってくれ」と注文。これを受け作ってみたところ、非常に美味しく評判もよかった。「安価で同じものが実現できないか？」と考えた店主の成松孝安氏が、「たらこ」を使うことを考え作ったものがはじまりなのだ。キャビアの代用として考えられたメニューとは、意外な歴史である。

●4位　ペペロンチーノ：10.0％

シェフの腕前を知るならペペロンチーノを作らせればいい、と言われるほど、単純だが奥深いのがペペロンチーノ。正式名称は「アーリオ・オリオ・ペペロンチーノ」だ。アーリオはにんにく、オリオは油、ペペロンチーノは唐辛子のこと。

日本では専門店でもよく見かけるメニューだが、本場イタリアでは家庭料理という認識が強く、飲食店のメニュー自体に載っていないとの話もある。材料自体が少なく、買い物することが出来ないような状況でも作れることから、「絶望のパスタ」と呼ぶ人もいる。

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●3位　ナポリタン：14.1％

洋食のスパゲッティの定番といえばナポリタン。日本独自のものだと思っている人も多いが、「スパゲティ・アラ・ナポレターナ」という、ナポリタンの元となったものが世界でも食べられている。

日本独自のスタイルは、諸説様々あり、横浜の「ホテルニューグランド」が元祖だとする説や、三越の特別食堂で出されたものが元祖だとする説などがある。ナポリタン専門店も数多くあり、お弁当の1品としてもよく作られるなど、幼少期から触れてきた人が多いのも3位につけた理由だろう。

●2位　カルボナーラ：15.6％

「炭焼人」を意味するカルボナーラは、「炭焼き職人が作ると、手に付いた炭の粉が落ちてこんな風になる」とのイメージから、黒コショウをふんだんに使った料理だ。

生クリームを使用しているものがよく知られているが、これは卵黄が固まるのを防ぐために入れられているもの。元来のカルボナーラは、チーズと卵黄、そしてパンチェッタなどの塩漬けの豚肉のみで作られる。実はイタリアで広まったのもごく最近の話。第二次世界大戦の後アメリカ軍が復興援助物資のひとつとして卵を大量に配ったことで、イタリア全土で食べられるようになったことが普及のきっかけ。他のメニューと比較しても新しい料理であることが、人気の所以なのかもしれない。

●1位　ミートソース：18.8％

最も人気を集めたのが、ミートソース。「ラグー・アッラ・ボロニェーゼ」という料理が元であり、日本でも「ボロネーゼ」という名前で専門店などでは見かけたことがある人も少なくないだろう。

日本においては、終戦後に兵庫県宝塚市にあったイタリア料理店「アベーラ」が「スパゲッティミートソース」という名称でメニューに載せたことが、ミートソースの発祥だといわれている。日本国民に特に浸透した理由のひとつは、1959年に食品会社のキューピーが缶詰としてソースを販売したこと。麺を茹で、缶詰のソースを鍋で温めるだけで出来上がってしまうミートソースは、家事に追われる奥様方にとっては救世主だったのではないだろうか。