松澤千晶のアニメめくるめく世界 セカイ系から百合へ…進化? 退化?

これは進化なのか退化なのか…。

2014/12/03 18:00

しらべぇ_松澤千晶_写真

こんにちは、松澤千晶です。私はアニメを見ることが大好きなのですが、歳を重ねるに連れて、アニメの趣味が変わってきたなと感じる今日この頃です。

振り返ると、思春期の頃はとにかくセカイ系と分類されるようなアニメに目がありませんでした。「新世紀エヴァンゲリオン」から始まり、日常生活とSF・ファンタジー要素を掛け合わせたアニメ作品ばかりをひたすら摂取していたような気がします。

その後は、ボーイズラブの気配が感じられる青春群像劇→美少女ゲーム原作のちょっとハーレムアニメ→少女同士が奮闘する百合要素が強いもの…というような流れに成りまして、現在はアイカツ!に代表されるような女児アニメに至ります。

何が言いたいのかというと、これは進化なのか退化なのか…。ふと、疑問に感じたのです。



 

■ こだわりの有無

日常生活の中でも、食事の趣味が変わったり、異性の好みが変わったり…。しかしながら、これまで好きだったものが嫌いになったかと言えばそうでもなく、裾野が広がっているという状態。皆様もこういったことって、ございませんか?

大人に成ったと言えばそれで良いのですが、単純にどうでも良くなっただけかな、と…。昔は、あれが嫌でこれが好きという感覚がはっきりしていたのに、それがだんだん無くなってしまったのです。否定から生まれるものは何も無いので正しい成長なのかもしれませんが、全てを受け入れるというのは果たしてどうなのだろうかと、我ながら少し寂しいような気がしてなりません。

例えば、子供は好き嫌いがはっきりしていて、いつも正直です。普段の会話でも「あの人は子供だから…」なんて使われると厄介者扱いです。しかし、そのような子供のアンテナに引っかかるものこそが世のヒットに繋がったりするのですから、いつまでも子供の心を忘れないというのも、やはり大切だと思うのですよね。

「好き」の反対は「無関心」とは言いますが、「受け入れられない何か」が「大好き」を構成するのではないかとしみじみ感じるのです。


関連記事:【松澤千晶のアニメめくるめく世界】独占欲は捨てる、それがヲタクの愛

 

■大人に成るということ

好きって何だっけ?と根本からわからなくなってしまったところで出会ったのがギャグアニメやショートアニメ。特に最近2期がはじまった「おにくだいすき!ゼウシくん」は非常に面白いです。

この作品は国産牛肉及び畜産物の消費拡大を目的としたPRアニメなので、自分がアニメを見る上で求めているストーリー性や憂いや儚さなんて全くありませんが、とにかく楽しめるのです。

あれこれとこだわっていたものがなくなってしまうのは退化なのではないかと悲しくもなりましたが、単純に楽しめる機会が増えたのならば、それは進化なのかなと…。結局、いろいろと考えた末に何でも美味しくいただいてしまう私なのでした。

(文/フリーアナウンサー・松澤千晶

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