みかん業界は新品種ラッシュ! 「せとか」「甘平」…いくつ知ってる?
冬です。寒いですね。しかし全国の柑橘系マニアにとっては激アツの季節でもあります。というのも、ここ数年のみかん業界における新品種ラッシュとそのクオリティの高さが凄いんですよ。皆さんも身近で、ちょっと目新しい名前のみかんを見かけた記憶はありませんか?
■せとか:「柑橘類の大トロ」とも呼ばれる品種
その筆頭が「せとか」です。柑橘界のスーパーホープですね。最近は普通にスーパーマーケットにも並ぶようになってきました。みかん・オレンジ系の評価軸として「甘み(糖度)」「果汁の量」そして「皮の剥きやすさ」が大きくあると思うのですが、このすべてでトップクラスだと思います。初めて食べる人の驚く顔を見るのが楽しい。
サイズとしては200gから300gくらいで、ふつうのみかんよりやや大きめ。そして身がしっかりしてぶりんぶりんとした食感!そこにきてたっぷりの果汁。
柑橘好きならば、もはや恍惚を越えて仏教用語で言うところの「法悦」にまで至るのではないかというレベル。甘みと酸味のバランスがまた絶妙なんですよ。甘いだけでなく、酸っぱすぎない。ひと噛みごとに流れ出す果汁。たまらんです。
ただもちろん、少々お高い。お高いんですが、このせとか、トゲの多い品種で傷物が出やすい。そこで時々、「わけありせとか」というやつがわりとお安めで出回るんですね。これは見つけたら迷わず即買い推奨です。
■都内某スーパーで売られていたせとか。シーズン後半、3月半ばの様子。
傷物でないと、都内のスーパーで1個300〜400円くらいでしょうか。1個400円と言われると、ポーンとは買えない価格ですね。しかし、某高級フルーツ店で個装のせとかを買いますと、その4倍近くするんですよ…!だから、ま、いいか!という論点のすり替えも、時として人生には重要です。
■某高級店の個装せとか。これ2つで駐車料金がタダになる。うまい。
おすすめはやはりダンボール買い。わけありせとか4kgで3,000円なら買いでしょう。ネットで探すといろいろ出てきますよ。ちなみに出荷は2月頃でしょうか。でも早めに予約した方がいいです。わりとすぐ売り切れます。忘れた頃に届くせとかがまた最高なんですよ。買った値段も忘れてるので。
■甘平。素晴らしい新種。出荷は、せとかよりちょい早め。
他にも、個人的にはせとかに匹敵する衝撃だった甘平(かんぺい)をはじめ、かなり入手困難ですが相当に美味しい湘南ゴールドなど、いま本当に柑橘は面白いです。筆者も未食で気になっているのは津之輝(つのかがやき)、はれひめ、はるみ、あすみ、あたりでしょうか。生ものゆえ一気に買えないのが悩ましいところ。
といったわけで、皆様も今年の冬は食べたことのない新種のみかんに挑戦してみるのはいかがでしょーか。
■湘南ゴールド。黄色いのに、味はオレンジ!
(文/林裕)