【景気】牛丼80円値上げに対し、バイト平均時給は4カ月で18円下落していた!
「消費増税」だ「アベノミクス」だと、衆院選投開票を前に連日ニュースが飛び交っていますが、株価より自分の財布の中身のほうが気になる庶民派、かっこ株式会社の成田です。
「アベノミクス」に関しては、「しらべぇ」の調査でも91.5%の人が「生活が豊かになった」と思わない、という結果が出ていましたが、こちらは意識調査の結果。今回は、物価や賃金の実態をデータで見て、ホントのところはどうなのか、幣社の得意な方法で明らかにしようと思います。
■7月と比較して、11月の時給は18円下落
そんな折、衝撃的なニュースが日本全土を駆け巡りました。なんと、庶民の味方である牛丼の「吉野家」が、12月17日からついに並盛を80円値上げすると発表したのです。
7月の記事で、時給で吉野家の牛丼並盛が何杯食べられるかという「牛丼指数」を算出した経緯もあったので、今回はその際に算出した山手線沿線の平均時給と、最新の11月時点のものを比較してみることにしました。
すると、山手線全駅平均では、この4カ月間で1155円から1136.5円へと時給が18円下落していたことが判明しました。
予定されている牛丼の80円の物価上昇と並べてみると、アルバイト時給と牛丼の関係においては、物価上昇に対して賃金は下がっていきそうなトレンドに見えます。
関連記事:バイトの時給で牛丼並を最も多く食べられる街はどこ?山手線各駅で調べてみた!
■山手線駅の59%で時給ダウン。東京、恵比寿、渋谷、新宿、池袋も軒並み下落
続いて、山手線の駅別に、7月と11月の平均時給の変化について、時給が上がった駅と下がった駅の比率を29駅全体で見てみたのが下の図です。
59%となる17駅で時給は下がっており、その顔ぶれは、最も時給が下がった新大久保のマイナス77.5円を筆頭に、東京(-39.8円)や恵比寿(-37.6円)、都内を代表する繁華街の渋谷(-16.7円)、新宿(-34.6円)、池袋(-26.0円)などが並ぶ結果となりました。
一方、時給上昇12駅のなかでも、特に駒込(+111.1円)と大崎(+84.6円)は、12月の牛丼価格上昇を上回る時給の上昇が確認できます。
今後も、景気を測る新たな材料のひとつとして、牛丼の価格と時給の関係について定期的に追いかけてみようと思います。かっこ株式会社のWebサイトでは、山手線29駅各駅別の平均時給の推移や、牛丼指数についても詳細を掲載しておりますので、興味のある方はそちらもチェックしてみて下さい。
■調査概要
対象:2014年7月にインターネットで募集されていた山手線各駅周辺の求人4942件、2014年11月にインターネットで募集されていた山手線各駅周辺の求人5037件
(文/かっこ株式会社・成田武雄)