不祥事を会話のネタにしたことある? 7割があるも、SNSに書き込みをしたのは5.8%
2014年も終わりに差し掛かり、2014年の流行語や、2014年をあらわす漢字などが発表されました。2014年は、明るいニュースも多かったですが、改めて振り返ってみると企業や個人の不祥事が目立った年ではないでしょうか。
それを象徴するように広報向けの専門誌「広報会議」が、2014年に発生した企業や個人の不祥事や謝罪会見に関する調査データを発表しました。ネットユーザーが選ぶ2014年の「ワースト謝罪会見」と題されたランキングを見てみると、
1位 理化学研究所 小保方晴子氏の不正論文問題 67.4%
2位 野々村竜太郎元兵庫県議の政務調査費不正使用問題 47.6%
3位 佐村河内守氏 ゴーストライター使用問題 36.6%
上位は、テレビでもネットでも話題になった人物の謝罪会見が上位となりました。2位の野々村氏に関しては、YouTubeに謝罪会見がアップされ、書き起こしサイトが謝罪会見を全文書き起こししたものがSNSで拡散するなど、ネットで新しい広がりを見せたことも話題となりました。続いて4・5・6位を見ていきたいと思います。
4位 マクドナルド 使用期限切れの鶏肉使用 35.0%
5位 ベネッセコーポレーション個人情報流出問題 31.8%
6位 朝日新聞 慰安婦問題、「吉田調書」関連記事取り消し問題 25.%
上位の個人がたった結果と変わり、企業の不祥事が並びました。回答したユーザーの声を見てみると、「謝罪の仕方に疑問を感じた」、「反省しているように見えない」など、会見や対応に対する否定的な意見が目立ち、不信感の拭えない結果となりました。
ここで注目したいのは、これらの不祥事や謝罪会見についてリアルの場で会話のネタにしたかどうか。調査データによると、73.8%が会話にしたと回答。7割を超える人が日常会話や営業ネタとして不祥事の話をネタにしているのは興味深いデータではないでしょうか。
では、話題にした人がSNSに書き込みをしたかというと、実際に書き込んだのは5.8%。リアルの場では話題にしても、SNS内では自分発信で不祥事や謝罪会見に対してコメントする人は非常に少ない結果となりました。
今回は、著名人や企業の不祥事についての調査ではありますが、SNSやブログでの不謹慎な発言などが発端となり規模は小さくとも個人でも問題になるケースも増えてきています。外を見てネタにするだけでなく、2014年を振り返る意味でも自身の発言や行動誤りはなかったか、内を見てみるのも良いかもしれません。
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ/調査対象:男女20~86歳
調査期間:2014年11月7日(金)~11月10日(火)
対象:全国20代~86代 男女計500名
編集部が危機管理の専門家の監修のもと選んだ、2014年1月~10月に発生した企業・個人の不祥事15事例のうち、印象に残った出来事を3件まで選択
(文/しらべぇ編集部・砂流恵介)