独自路線!紅白の裏でテレビ東京が放送していた番組(平成3年~5年編)

2014/12/23 18:00


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あと約1週間で紅白歌合戦。民放各局が紅白と同じ時間に少しでも視聴率をとるべく奮起するなか、独自路線をとるテレビ東京は、いかにもテレビ東京らしい番組を放送していた時期がありました。なかでも、特に“テレ東路線”が濃かった平成3年から5年を振り返りたいと思います。


■平成3年

『第42回NHK紅白歌合戦』(司会:紅組=浅野ゆう子、白組=堺正章 総合司会=山川静夫アナウンサー)

人気絶頂だった若貴兄弟(←弟が兄のことを“まさる氏”と言ってない頃)の開会宣言でスタート。初出場のとんねるずはパンツ1枚で『情けねぇ』を熱唱。最後に後ろを振り向くと背中に『受信料を払おう』とボディーペイントがされていた。(視聴率:1部=34.9%、2部=51.5%)

一方その頃、テレビ東京は・・・

「ニューヨーク・東京!ライブフラッシュ91 生放送・女神と過ごすセクシー大みそか」

水着とロック夢の合体 ユーミン・小田・チャゲアス名曲集▽悩殺 桜樹ルイ・藤本聖名子・細川ふみえ・ルー大柴・C.Cガールズ・ダニエルカールほか

前年まで、テレビ東京ではニューミュージック系の音楽番組を放送していた。しかし、そこはテレビ東京。やはりお色気の要素も加えたいという思いがほとばしったのか、アーティストと水着を一つの番組に合体させた。ユーミンの「やさしさにつつまれたなら」ならぬ「みずぎにかこまれたなら」状態だ。

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■平成4年

『第43回NHK紅白歌合戦』(司会:紅組=石田ひかり、白組=堺正章 総合司会=山川静夫アナウンサー)

リンドバーグ、森高千里、GAO、米米CLUBなど、初登場が多かった年。審査員には野茂英雄、有森裕子、伊藤みどりも。一方、9年連続出場を果たしたチェッカーズはこのステージを最後に引退した。(視聴率:1部=40.2%、2部=55.2%)

一方その頃、テレビ東京は・・・

「木曜洋画劇場特別企画 マドンナ悩殺120% 衝撃の官能変態TV初『イン ベッド ウイズ マドンナ』」

紅白の出場組数28組に対し、天下のテレビ東京はなんとマドンナ一人で応戦。ちなみに、この映画はどんな内容かというと

<ストーリー>
90年、梅雨の日本を皮切りにスタートした”ブロンド・アンビション・ツアーの舞台裏での出来事にステージの映像を織り混ぜ、”アーティストとしてのマドンナの姿を追ったドキュメント映画。
<ポイント>
●必見!「ライク・ア・ヴァージン」での逮捕寸前の過激なショウ!「あまりにも卑猥」としてトロント当局から自粛勧告。
●鍛え抜かれたマドンナ自身のヌードも披露! プライベートの何もかもをカメラの前にさらけだす!

(Amazonのサイトでの紹介文より)

開き直りっぷり感が半端ない。お化け番組に対抗してもどうせ無駄なんだから、外国の映画に任せてしまえという声が虎ノ門から聞こえてきそうである。しかし、さすがにマドンナに投げっぱなしではマズイと思ったのか、翌年は自社制作番組が復活することとなる。

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■平成5年

『第44回NHK 紅白歌合戦』(司会:紅組=石田ひかり、白組=堺正章 総合司会=森田美由紀アナンサー)

当時話題となったきんさん・ぎんさんと、人気子役だった安達祐実が開会宣言。福山雅治、天童よしみはこの回で紅白初出場を果たした。開幕したばかりのJリーグにちなんだコーナーも設けられ、ヴェルディ川崎(当時)の武田修宏がゲスト出演した。(視聴率:1部=42.4%、2部=50.1%)

一方その頃、テレビ東京は・・・

「浅草橋ヤング用品店大晦日スペシャル」

▽紅白をガブリより?真剣勝負 浅ヤンオールスターズ大相撲千秋楽▽超本気100番勝負 岡本夏生VS飯島愛・金万福VS中野裕道・周富徳VSギリギリガールズ▽特別企画 整形美人ゆく顔くる顔

周富徳はギリギリガールズと相撲対決をしているが(←お互い、対決する相手を大いに間違えている感じだが)、ギリギリガールズの一員で「ギルガメッシュないと」「平成女学園」に出演していた吉野美佳は、2000年にMr.Childrenの桜井和寿と結婚。「世の中、何が起こるか分からない」ということがよく分かる一例である。

お色気番組としては盛り上がったものの、翌年以降はというと、平成6年・・・偉人を振り返るドキュメント、平成7年・・・懐かしの名人芸を紹介する番組、平成8年からしばらくは『年忘れ!にっぽんの歌』の拡大版を放送・・・というように、ちゃぶ台の上に乗せていた水着の女性たちをひっくり返す勢いで路線を変更した。

今年は北島三郎が紅白に出演しない初めての年だが、せめてテレ東の「年忘れ!にっぽんの歌」のサブちゃんのセットがド派手になって、セクシーな女性に囲まれながら「まつり」を歌って「昨年の紅白引退はなんだったんだ」と思うほどになったら「さすがテレ東」・・・と思うのですが、いかがでしょう?

※画像はWikipedia「テレビ東京」の項目からの引用です。

(文/やきそばかおる

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