【検証】息子を「プロ野球選手」に育てるなら「最適の生まれ月」が判明!
野球少年なら、誰もが一度は夢見るプロ野球の世界。大勢の観客の声援を浴びながらプレーする選手達には、やっぱり憧れる。
そんなプロの舞台に立つ選手達は、「何月生まれ」が多いのだろう。生まれた月によって、プロの門をくぐれる可能性に違いはあるのだろうか?
そこで、実際にNPBに所属する全支配下登録選手(2014年シーズン終了時点)の誕生日を調べ、「プロ野球選手になりやすい誕生月」「なりにくい誕生月」があるのかを検証してみた。
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野球選手は冬生まれが少ない?
まず、日本野球機構オフィシャルサイト・2014年度 選手一覧のデータ(2014/12/30訪問)より、全支配下登録選手の人数をカウントすると、以下のようになった。
・4月生まれ:91人
・5月生まれ:70人
・6月生まれ:86人
・7月生まれ:94人
・8月生まれ:67人
・9月生まれ:76人
・10月生まれ:62人
・11月生まれ:65人
・12月生まれ:55人
・1月生まれ:57人
・2月生まれ:40人
・3月生まれ:44人
グラフを見てみると、4月から7月生まれまでが多く、それ以降は徐々に減少している、という印象を受ける。
次に、日本人の月別出生数と見比べてみよう。今回は、プロ野球選手の平均年齢にもっとも近いと思われる1985年のデータ(出典:政府統計の総合窓口)を使用し、同じようにグラフを作成した。
【1985年生まれの月別出生数】
これを見ると、日本人の誕生月はどの月もそれほど変わらない。
2つのグラフを見比べると、プロ野球選手の月別出生者数と1985年の日本人の月別出生数は異なる分布をしているように見える。しかし、これだけで「プロ野球選手の月別出生数の分布と、1985年の日本人の月別出生数の分布には差がある」とは断言できない。
このようなデータ同士の違いを明確に示すためには、統計的検定というものを用いる。
ここで、実際に「カイ二乗検定」と呼ばれる統計的検定を用いてみたところ、「プロ野球選手の誕生月の分布と日本人の誕生月の分布には差がみられる」と断言できる結果となった。
では、なぜこのような差がみられたのだろうか?
プロ野球選手になる人というのはおそらく、小・中学生の頃から活躍し多くの経験を積んできた人がほとんどだろう。そして小・中学生のうちは、その人の体格や運動能力は、生まれた月の影響を受けやすい。
つまり、同じ年度で早く生まれれば生まれるほど、同年代の選手の中で抜きんでた存在となることができ、より高いレベルで経験を積めるような機会が与えられる可能性が高くなると考えられる。そのため、プロ野球選手の誕生月と日本人の誕生月の分布に差がみられたのではないだろうか。
(文/しらべぇ編集部・なかしまそうた)